最適な温度は40度!1日3回飲めば健康になれる「白湯の効能」

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2016.05.30

suzie.20160525

『体に毎日たまる毒をちゃんと抜く技術』(矢城明著、サンマーク出版)の著者は、外資系製薬会社で約20年間にわたり、新薬の開発を担当してきたという人物。

「生涯で2~3種類の新薬開発に携わるのが常」とされていた当時の業界において、7種類もの新薬開発に携わったというのですから驚きです。

現在は、薬学部トップクラスの大学で最年少の客員教授となり、講義を中心に活躍しているのだといいます。

■毒を「抜く」という考え方

つまり、そうしたキャリアを軸に書かれたのが本書だというわけですが、その主張の軸になっているのは「抜く」という考え方。

私たちは毎日の食事を通じ、生きるために必要な栄養を摂取していますが、その過程においては必然的に「老廃物」という毒をためることになります。

そこで、まず気をつけるべきは、毒をためないこと。ただし人間は毒を摂取しなくても、みずから体内で毒をつくってしまうもの。

だからこそ、体内に毒をためないこと以上に、「たまった毒をいかに“抜く”か」が健康のカギを握っているというわけです。

■なぜ水分補給が必要なのか

本書で著者が強調していることのひとつが、「水分補給」の重要性です。まず、入浴して汗をかいたら、当然のことながら水分補給は不可欠。

しかも人間は、寝ている間にコップ一杯分の汗をかくといわれています。この汗は睡眠中の体温調節のために欠かせないものだそうですが、朝起きたときの喉の乾きの原因になっているのも事実。

それだけでなく、汗を大量にかいたあとの寝起きの体は水分が不足しているため、血液やリンパ液の流れが悪くなり、循環しづらい状態になっているというのです。そこで、水分補給が必要になるということ

となるとスポーツドリンクを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょうが、スポーツドリンクは糖分が多すぎて胃に負担をかけてしまうのでよくないそうです。

それに、そもそも、体内の循環を上げるためには、冷たい水で体を冷やさないことが大切。

たしかに暑いときには、冷たい水をおいしく感じます。しかし冷たい飲みものは体温を内側から下げ、血管やリンパ管を収縮させてしまうので、循環のスピードが確実に落ちるというのです。

■理想的な飲みものは白湯!

そこで、もっとも体に負担をかけない飲みものとして著者が推奨しているのが、常温(15~25度)か、できれば暖かい白湯(さゆ)。

体温よりも温かい白湯を飲むと、胃腸をはじめとする臓器が温められて活性化することに。循環が高まれば、体も自然と目覚めてくるというわけです。

ちなみに著者は、いつも沸騰させたアルカリイオン水をポットに、そして常温のアルカリイオン水をやかんに常備しているそうです。

朝起きると、すぐにそれを1対1で割り、200~400ミリリットルほど飲んでいるというのです。

ポイントは、温度を体温よりも少し高い40度くらいにしていること。フーフーと冷まさなくても飲める程度の熱さにしているわけです。

朝起きたときだけではなく、寝る前にも白湯を飲み、寝ている間に水分が失われても大丈夫なように備えておくことも大切。

また、お風呂上りも体の水分が相当失われているため、白湯を飲んで潤すといいのだとか。

お風呂上りにはどうしても冷たいものを飲みたくなるものですが、どんな状況であれ、冷たいものは体温を下げ、臓器の機能を低下させてしまうのだといいます。循環機能においては、確実にマイナスなのです。

■白湯を飲むべきタイミング

つまり、(1)起床後、(2)入浴後、(3)就寝前というように、朝・夜・夜の3回は意識して40度前後の白湯を飲むのが理想的。それで体は活性化するというのですから、ぜひ取り入れてみたいものです。

暑いときに冷たいビールやかき氷がおいしく感じられるのは、暑さによって上がった体温を下げようとするあまり、脳が間違ってサインを出しているからなのだとか。

本当は冷たいもので内部から体温を下げるよりも、白湯で水分を補給して循環を上げ、汗をかいてゆっくりと体温を下げたほうがいいということです。

なぜ、そこまで白湯がいいかといえば、糖分やカフェインなど、他のものが混ざった飲みものよりも、純粋に水分だけの白湯のほうが直接吸収できるから。

特に朝は排出の時間なので、糖分などが入ったものを飲んで、消化・吸収にエネルギーをかけることは避けたいところ。そこで就寝前後は、白湯以外のものは飲まないようにするべきだという考え方です。

なお、「白湯は苦手」という人でも、飲み慣れてくると次第においしいと感じるようになるといいます。

特筆すべきは、一方的に理屈としての持論を押しつけるのではなく、自身の体験に基づいた記述が徹底されている点です。

そのぶん、机上の空論とは違った説得力が生まれているということ。しかもすぐに実践できることばかりなので、きっと役立つはずです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※矢城明(2016)『体に毎日たまる毒をちゃんと抜く技術』サンマーク出版

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