手帳の数だけ人生がある!手帳コレクターが語る手帳鑑賞のススメ

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2016.06.01

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世の中にはいろんなコレクターがいるものですが、使用済みの手帳を収集し、ギャラリーで展示しているという方も。

それはゲームクリエイターの志良堂正史さんで、集めた手帳は、2年間で約500冊強。スケジュール帳、絵しか描いていないもの、交換日記から、小学生の連絡帳までバラエティに富みます。

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志良堂さんはそれらをまとめて「手帳類」と呼んでいます。

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その定義をお尋ねしたところ、「手で書かれたもののまとまりで、人々の日常的実践のコレクション」というお答えが。にわかにアート作品のような香りが漂ってきましたが、その実態はいったいなんなのでしょうか。

■誰かの手帳を集めはじめたきっかけ

そもそものきっかけは、仕事以外のなにかで創作欲を満たしたいという気持ちだったそうです。そこで手帳類のコレクションを思いついたわけです。

コレクションが増えていくにつれ、誰かに見せることを前提に書かれていない言葉の持つ魅力にのめり込んでいったといいます。

「全部が全部すごいというわけではないのですが、たまにものすごい手帳に出会うと、コレクションをしていてよかったなと思います。魂の言葉といいますか、命を燃やしながら生きているような言葉が書かれているものが、ときどきあるんですよ」

手帳から職業や年齢を推測するのも、想像力がかきたてられそうですね。なかには舞踏家や詩人、探偵の手帳などもあるとか。

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プライバシーの問題で、扱いに注意が必要な場合もありますが、手帳類の提供者の多くは、展示することを快諾してくれいるそうです。

■手帳類鑑賞は新しいアートのかたち

けれど、ほとんどの人は、他人の手帳を読む経験なんて皆無であるはず。その行為には、罪悪感が伴わないものなのでしょうか。

「気持ち悪いといわれることもないわけではないのですが、思った以上に手帳類鑑賞は健全だと思います。

手帳には、編集されていない生身の人間の生き方が現れています。手帳はメディアでもメッセージでもありませんから、読む側には積極的に読む姿勢が求められるので、決してわかりやすいものではありません。

ですが、一度、その楽しみ方がわかると、一冊の手帳から、本当にいろいろなことを見つけ出すことができると思うんですよね」と志良堂さん。

実際に、展示をみた後に、興奮して感想を伝えてくる人も少なくないのだそうです。いままでにない新しいかたちのアート鑑賞といえるのではないでしょうか。

■まだまだ誰かの手帳を増やしたい!

普段、志良堂さんはSNSやギャラリーを通じて、手帳類の買い取りを進めています。

初めは収集に苦労したそうですが、いまではクチコミでかなり楽になったそうです。とはいえ、志良堂さんはコレクションの数をあと倍の1,000冊までは増やしたいと考えています。

最後に「飽きることはないのでしょうか」とお聞きしたところ、「人に飽きることはないのと同じで、ないですね。自分にとっては、小説を読んだり、映画を観ることよりも手帳を読む方がおもしろいこともありますから」とのことでした。

実際に手帳類の展示をご覧になりたい方は、中目黒のギャラリー『Picaresque(ピカレスク)』にて年末まで開催中の『「あなたが使った手帳、売ってください」手帳コレクター初の常設コレクション展in中目黒』まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

(文/石渡紀美)

 

【取材協力】

※志良堂正史・・・1980年生まれ。発見的収集家。北海道でサラブレッドの調教に従事したのち、ゲーム会社にてプログラマのとして経験を積む。その後フリーになり『シルアードクエスト』などの個人制作ゲームを発表。

RPGにおける街の人との会話や探偵物のコマンド選択型ADVなど、文字のやりとりが中心のゲームを愛する。手帳類の収集は2014年より開始し現在500冊所蔵。その一部を中目黒のピカレスクで常設展示している。エウレカコンピュータ所属。

 

【参考】

手帳類

「あなたが使った手帳、売ってください」手帳コレクター初の常設コレクション展in中目黒

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