人間が1日5万語も無意識に発している「ひとり言」の有効活用法

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2016.06.05

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「思考が現実化する」というフレーズ、最近、よく耳にしませんか?

それって、いったいどういうことなのでしょうか。「そんなことはうまくいっている人の話であって、自分には縁がない」と思っている人も少なくないはず。

「ひとり言セラピー」の第一人者、あな田さゆりさんはいいます。「現実をつくっているのはあなたの内側に存在する『ひとり言』なのだ」と。そして、ひとり言の質を変えることによって、現実が変わっていくというのです。

このたび、あな田さんの本、『読むだけで人生が変わる ひとり言セラピー』が、かんき出版から発売になりました。

ユニークなネーミングも気になる、ひとり言セラピーについて、あな田さんに直々にお聞きしてきました。

■まずはひとり言に気づくことが大切

人は1日に5万語もひとり言を発しているといいます。

まずその数に驚きますが、そもそもひとり言とはなんなのでしょうか。

なんとなく、「ひとりでブツブツ言っている」イメージが浮かびますが、ここでの定義は少し違います。「ひとり言とは自分との対話」なのだそうです。

「私たちは普段、他人と話すとき、発する言葉についてすごく意識しています。誰でも、相手に気を使ったり、失礼がないように気をつけたりしますよね。

ところが、ひとり言をいっているときって、本当に無意識なんです。ですから、まず自分の心のなかにあるひとり言に気づくことが大切です」

なにせ1日に5万語ですから、ほとんどの人はひとり言にいちいち耳を傾けていません。

「では、どうやったら気づけるのでしょうか?」とお聞きしたところ、あな田さんは笑って、「ひとり言セラピーという言葉を知って、自分の心のなかに意識が向きませんでした? 」と逆に質問されました。

そして、たしかにその通りなのです。意識を内面に向けることで、だんだんひとり言が聞けるようになるということなのですね。

「ひとり言に気づくというのは、自分が本当はどう思っているのか、本当はどうしたいのかに意識を向けるということなんです。けれど、ほとんどの人が自分のひとり言を無視しているんですよね、周りとうまくやっていくために」

■外側にしか軸をおかないのは危険!

私たちは、生まれてから成人するまで、社会性を身につけていくための教育やしつけを受けてきています。

それは生きて行くうえで大切なことでもありますが、行き過ぎると、組織や社会といった外側にしか軸をおかなくなり、内側に自分だけの軸を持つことができなくなるそうです。

こんな例をお聞きしました。

あな田さんが女性ばかりのセミナーで話をした際、「このなかにやせたい人はいますか?」と聞いてみたところ、見るからにやせている人も含めてほぼ全員が手を挙げたそうです。

ところが、「では、いまの日本社会でモテる基準がぽっちゃりしていることになったら、それでもやせたいですか?」と聞いたところ、みなさん、黙ってしまったとか。

自分の基準を育てずに、知らないうちに、社会の基準やキャリアに合わせた生き方をしている人は多い、とあな田さんは指摘します。

「資格を取ったり、結婚できるかどうかにこだわったりすることも、同じです。だから、苦しくなるんですよ」

■私達は自分をもっと大切にするべき

「ひとり言に耳を傾けることは、自分を大切にすること」だとあな田さん。

ひとり言のなかには暴言やネガティブな言葉もあります。

「人は、いっていることと思っていることとが必ずしも一致するとは限りません。たとえば、“やっておきます”といっていても、心のなかで“おまえがやれよ”と思っていたりしますよね。そのとき、心のなかに出てきた言葉こそがひとり言なのです」

どんなにネガティブな言葉でも、ドロドロしていても、すべて自分なのだと認めてあげることが大事だということでしょう。

また、たいていの人は自分にとても厳しいのだそうです。

「自分に対する態度や声がけは、そのまま他人への態度に投影されます。自分を自分の最愛の人として扱っていますか」

たしかに、人が失敗して落ち込んでいたら励ましの言葉をかけられるのに、自分の失敗には“私ってダメだな~”と自分を責める言葉が出てきてしまいます。

「自分を大切にしたらまわりに迷惑がかかると思っている人が多いですが、それは思い込みに過ぎません」

あな田さんの話は具体的で、自分とどう向き合えば心が楽になるか、とてもわかりやすく伝わってきました。

それはひとえに、彼女自身が“3人の子どもがいながら、無収入で離婚”という人生最大のピンチを逆転させてきた経験の持ち主だからかもしれません。

「人は他人を直接的に幸せにすることはできないんです。でも、自分が幸せになることで、その幸せが自分という器からあふれて、他人を幸せにすることはできるんです。ひとり言を聴く方法を学ぶことで、うまくいかなかったことがうまくいきはじめたり、身近な人との関係もよくなったりしますよ」

『読むだけで人生が変わる ひとり言セラピー』、この本を開くことで、そのきっかけを手にする人が、きっとたくさんいるはずです。

(文/石渡紀美)

 

【取材協力】

※あな田さゆり・・・一般社団法人 ひとり言セラピー協会代表理事。元キャビンアテンダント。結婚退職後、子どものアトピーをきっかけに自然療法、各種セラピー、心理学、スピリチュアルなどに興味を持ち勉強し始める。

2013年3月に一般社団法人 ひとり言セラピー協会を設立。現在は講座や個人セラピー、ブログなどを通じて「自分の生きたい人生を自由に生きるためのひとり言の使い方」を伝えている。Facebookページの「いいね!」数は1万5,000を超え、絶大な信頼を得ている。

 

【参考】

一般社団法人 ひとり言セラピー協会

あな田さゆり(2016)『読むだけで人生が変わる ひとり言セラピー』かんき出版

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