人の行動の9割をつかさどる「無意識のチカラ」を使いこなす方法

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2016.06.06

suzie.20160604

『引き出しの法則』(クスドフトシ著、ワニブックス)の著者は、なかなかユニークな経歴の持ち主です。

20代のころニートになったことがあり、でも、そんな自分がイヤで、「なんとかしなければ」という思いにかられていたのだというのです。

そこまでなら、まぁ、よくある話ではあるでしょう。しかし注目すべきは、そんなどん底の状態から一発逆転してみせたこと。

自分探しを続ける過程で「無意識(潜在意識)」や「引き寄せの法則」「精神世界」などと出会ったことから、それらの考え方に傾倒していったというのです。

そして結果的には、「心」と「体」の両方からアプローチすることによって人生を好転させる独自のメソッドを開発することに。

その考え方をもとに、2012年にブログ『世界はキミのためにある!』をスタートさせたところ大きな反響を呼び、人生を逆転させることに成功したのでした。

初の著書『無意識はいつも正しい』も5万部を超えるベストセラーになったので、記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれません。

本書はそんな著者の新刊ですが、今回も「無意識」に対する独自の考え方をもとに書かれています。

タイトルにもあるとおり、軸になっているのは、「幸せもお金も、集中力も運気も健康も、すべて引き出しのように好きなだけ引き出せる」という考え方です。

■たったひとつの大切なこと

「無意識」のチカラを引き出せば、自分にとって幸せな方向へと導かれる。前作を踏襲するかたちで、著者はそう主張しています。実はこの無意識のチカラ、私たちの行動のなんと9割をつかさどっているのです。

そのため、いいかえれば、無意識を「使いこなす」ことが重要だということになるのかもしれません。

そうなると知りたくなってくるのは、「無意識」のチカラを引き出すためにはどうすればいいのかということ。この点に関しては、突き詰めていけばたったひとつしかないのだと著者はいうのです。

それはいたってシンプルで、つまり「がんばりをやめること」。

といっても、いまやっている仕事を辞めるとか、家事を一切しないとか、勉強をしないとか、ダラダラ過ごすというようなことではありません。

そうではなく、答えの出ないことに対して時間をかけて悩まないとか、過去のことを後悔したり、将来の心配をしたりして不安にならないなど。

そして、そのためには「(いまこの瞬間に)集中」と「リラックス」が重要な意味を持つのだそうです。

■意識のチカラをうまく使う

とはいっても、それができていたとしたら苦労はありません。「がんばるな」「悩むな」といわれても悩んでしまうのが人間なのですから、口でいうほど楽なことではないのです。

だとしたら、私たちがやるべきことはなんなのでしょうか?

それは、「無理やりがんばりをやめる」のではなく、「『意識』のチカラをうまく使ってがんばりをやめる」こと。著者はそう主張しています。

そして、そのために重要なのは、「口に出す言葉」「体を使った動き」「新しい可能性を見つけ出す思考」を活用することなのだとか。

それらはここで簡単に説明できるものではないのですが、以後の章で詳しく解説されていますので、気になった方はチェックしてみてください。

いずれにしても、そうすれば「無意識」は、自分自身がチカラを引き出そうと思わなかったとしても、いいアイデアを思いつかせてくれたり、行動に移せる前向きな気持ちへと導いてくれたりするというのです。

著者の主張はとてもシンプルなものなので、もしかしたら、シンプルすぎるがゆえに不安を感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、無駄がないからこそ、そこに本質的な部分が表れているともいえるはず。つまり、心をまっさらにして受け入れれば、ずっと忘れかけていたことを思い出させてくれるかもしれない。

そこに、本書の意義があるともいえそうです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※クスドフトシ(2016)『引き出しの法則』ワニブックス

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