実は16~18歳の加害者が最多!危険な自転車事故を避ける方法

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2016.06.13

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自転車はエコで安全な乗り物、運動にもいい……そんなイメージをもっている人も多いことでしょう。

一方で、意外とこわいのが事故。自動車との接触事故など「被害者」としての側面もありますが、対歩行者となると「加害者」側になってしまう危険性があるのです。

昨年6月には改正道路交通法が施行され、自転車に対する規制が高まっています。施行された前後はニュースなどでも取り上げられ関心が高まりましたが、1年経ってやや意識が薄れてきているのが現状です。

そこで今回は「自転車が加害者となる事故」の傾向と対策について、公益財団法人 ・交通事故総合分析センターの主任研究員、柴崎宏武さんにお話をおうかがいしました。

■中学生・高校生の加害者が多い

平成26年のデータによると、自転車事故は年間約11万件起きています。10年前と比較すると40%ほど減少していますが、そのうち対歩行者事故の減少率は2.5%。

つまり、自転車が加害者となる事故はあまり減っていません。では、どのような年齢層が事故を起こしやすいのでしょうか?

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対歩行者事故・自転車相互事故を起こした運転者(人口10万人当たり)で見ると、16~18歳がもっとも多くなっています。

理由としては、通学等で自転車を利用する頻度が高くなることと、それ以上の年齢になるとバイクや自動車へ移行していくからだろう、と考えられます。

つまり、事故を起こすのは中高生が圧倒的に多いのです。

■通勤・通学の時間帯が要注意!

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つぎに、対歩行者事故の発生時間帯を見てみましょう。おおむね朝と夕方にピークがあり、通勤・通学時間帯に多く発生していることがわかります。

12歳以下は下校時間後、65歳以上では10~11時台に多くなっており、各年齢層の生活パターンを反映した結果となっています。

■考えごとしながら運転が事故に

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違反内容はどのような傾向があるのか見てみましょう。

第一当事者(事故の過失が重いほう)の安全運転義務違反の内訳をみると、安全不確認(前、左右)がもっとも多く、ついで動静不注視となっています。

動静不注視とは、たとえば「相手が譲ってくれるだろうと思い、歩行者などの危険対象を注視しなかった」といったケースです。

13~18歳に限定してみると、ほかの年齢にくらべ漫然運転・脇見運転が多くなっています。

漫然運転とは、なにか考えごとをしながらなんとなく運転している状態。最近はヘッドホンで音楽を聞きながら走っている人もよく見かけますが、「まわりの音が聞こえないという状況はとても危険ですね」と柴崎さんは言います。

■ヘルメットで死亡率が1/4に

自転車事故を防ぐために、どういった対策が必要なのでしょうか? 柴崎さんによると、「ヨーロッパでは、小学校から自転車に対する教育を徹底している国も多い」とのこと。

それにより事故率も少ないそうです。日本でも警察の交通関係や各種交通安全に関わる団体関係者が学校へ来て講習会をおこなっていますが、せいぜい年1回程度。教育として身についていないのが現状でしょう。

乗る側としては安全運転が第一ですが「個人の防御策でいえば、ヘルメットを着用することが、万が一事故に遭ったときに傷害を軽減できる有効な手段ですね」と柴崎さん。

わざわざ自転車にヘルメット? と思うかもしれませんが、自転車による死者の割合はヘルメット着用により1/4に低減する、というデータも出ています。

また、これもあまり知られていませんが、13歳未満の幼児・児童期は「ヘルメット着用の努力義務化」が施行されています。

お子さんを乗せて二人乗りをしている主婦もよく見かけますが、大人も含めてヘルメットの着用を習慣化することが被害を軽減するために極めて有効な手段です。

自転車とぶつかりそうになってヒヤリとした、なんてことは日常歩いていてもよくある話です。一歩間違えれば、重大な事故につながる可能性もあります。特に小さいお子さんがいる主婦の方はヘルメット着用を習慣化させ、事故を防ぎましょう。

(文/村中貴士)

 

【取材協力】

※柴崎宏武・・・ 公益財団法人 交通事故総合分析センター/研究部 主任研究員

 

【参考】

公益財団法人 交通事故総合分析センター

交通事故総合分析センター Facebookページ

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