60歳から年金受給できる手段も!主婦が年金を増やす3つの方法

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2016.06.14

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2016年、2017年と、主婦の年金に関する法律が改正されることをご存知ですか?

たとえば、条件によってはこれまで「130万円の壁」といわれていたものが106万円に引き下げられることになっています。

不利であるように思われるかもしれませんが、これは主婦が将来もらえる年金を増やすチャンスでもあるのです。

そこで、節約アドバイザーのヨースケ城山さんに、主婦の老後資金づくりについて伺いました。

■1:パート勤務でもOKな厚生年金に加入する

実は今年、パートで働く人にとって朗報ともいえる法律が制定されました。

2016年10月から、一定条件で働くパートタイム労働者でも厚生年金に加入できるようになるというものです。以下の3つの条件にすべて当てはまる人なら大丈夫ですので、チェックしてみましょう。

(1)1週間の労働時間が20時間以上

(2)月収88,000円(年収1,060,000円)以上

(3)1年以上勤務見込みである

(平成28年10月から適用の厚生年金保険法第12条による)

今回の法律では、従業員が501人以上の企業に勤めている人のみが対象になっていますが、これらを満たしていれば、パート勤務の人でも厚生年金に加入できるようになります。

その場合、毎月の給与から厚生年金が天引きされることになりますが、そのまま定年まで働けば、将来は正社員と同じく「厚生年金+国民年金」を受け取ることができます。

ただし、第3号被保険者から第2号被保険者への変更となるため、夫の保険料だけだったこれまでとは違い、妻も社会保険料を支払わなければいけません。

ですから、目先の手取りを優先するなら、「106万円の壁」を超えないように年収を調整するほうがよいでしょう。

しかし、生涯での総支払額と受取額の収支を考えれば、厚生年金に加入しておくほうが有利になる可能性も高いので検討の余地はあります。

■2:「繰り下げ受給」を使って年金の受取額アップする

本来65歳から支給される年金は、66歳以降に繰り下げて受給することで、1ヶ月につき0.7%増額されます。この制度を上手に使えば、年金は増やすことが可能です。

繰り下げができる最大月数は60ヶ月(5年)となっており、0.7%×60ヶ月で最大42%の増額が可能。ただし12ヶ月経過しないと繰り下げの受給権は発生しませんので、66歳以降に受給することが繰り下げの条件になります。

この制度では、万が一繰り下げている期間中に年金が必要になった場合、途中で65歳にさかのぼって受給することも可能。

その際は繰り下げの金額は適応されませんが、急にまとまったお金が必要になったときや、大病を患ってしまったときなど、申請すれば一時金として受け取ることができるのです。

また、老齢基礎年金と老齢厚生年金の2つがある人の場合は個別に繰下げをすることもできるので、自分の経済状況に合わせて検討してみましょう。

もし65歳になる時点で迷っている場合は、とりあえず繰り下げ受給を選択するというのもひとつの手といえます。

ただし、条件によっては配偶者加給年金などの支給がなくなることもあるので注意してください。

■3:「個人型確定拠出年金」で60歳から年金を受給する

2017年1月1日からスタートする個人型の確定拠出年金は、これまで加入できなかった主婦や公務員にも対象が広がることになります。この確定拠出年金は、主婦こそ加入すべきです。

確定拠出年金とは、公的年金に上乗せする手段となるもの。主婦が確定拠出年金に加入する場合は「個人型」となります。

第3号被保険者である主婦の人は、公的年金については世帯主の拠出だけですが、確定拠出年金は自身で掛け金(限度額月額23,000円)を支払う必要があります。

あまりうまみがないように感じられるかもしれませんが、おすすめできる理由は、この確定拠出年金は持ち運びができるという点です。

いまは働いていない、もしくは扶養内で働いているパートタイムの主婦も、今後は扶養を外れて働く可能性があります。その際、個人型に加入していれば企業型の確定拠出年金に移換できるのです。

反対に、企業型の確定拠出年金を行う会社に勤めていた妻が出産や子育てを機に退職した際は個人型に移換することもできます。

つまり若いころから年金支給開始日まで継続して積み立てることができるシステムなのです。これは途切れないことが大切です。

また、もうひとつの大事な理由は、支給開始年齢が60歳から選べること。何歳になっても働けるまで働こうと思っている方は多いと思いますが、60歳を過ぎると給料はやはり現役とくらべると下がるのが普通です。

そんなとき少額でも60歳から年金が入ると、心の余裕が違います。確定拠出年金は5年、10年などの有期年金もありますので5年有期で考えて公的年金の支給開始年齢までつなぐということもできます。

年金については旦那さん任せという人もいるかもしれませんが、実は主婦でも年金を増やす方法はあるんですね。新しい制度を知って、いまのうちにしっかり備えておきましょう。

(文/平野鞠)

 

【取材協力】

※ヨースケ城山・・・節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、AFP、住宅ローンアドバイザー、年金アドバイザー。

著書は『給料そのままで「月5万円」節約作戦!』(ごま書房新社)。本の内容は、『らくらく貯蓄術。住宅ローン地獄に落ちない為の家計防衛のススメ。』にもまとめられている。

ブログ『節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ』では、節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのことを配信中。

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