新社会人の30%が葛藤中!割に合わない仕事を天職に変えるコツ

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2016.06.16

matsushita

働いている人なら誰でも一度は「この仕事は自分に合っているのだろうか?」「もっと自分に合う仕事があるのではないか」と考えたことがあるでしょう。

株式会社マクロミルが今年4月から働き始めた全国の新社会人を対象に行った調査によると、5月上旬の時点ですでに30%の人が「会社を辞めたいと考えたことがある」と答えました。

特に会社に入ったばかりの頃は自分が思い描いていた仕事と違う、本職とは違う雑用ばかりやらされるなど、不満を抱える人も多いでしょう。

今回ご紹介する『まんがでわかる 松下幸之助の人生を拓く教え』(竹内一正著、宝島社)は、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助の思想や哲学をまんがで解説したもの。

まんがの主人公もまた、置かれた境遇に疑問を持ちながら、自分の道とは何かを模索していきます。

「今のままでいいのかな」と思ったとき、松下幸之助の教えが人生を切り拓くヒントになるかもしれません。

■割に合わない仕事は将来のための「預金」である

主人公は実家である豆腐屋で手伝いをしていますが、その仕事に自信を持てず、「もっと割のいい仕事があるのではないか」と悩みます。しかしそんなとき、店で修行しているスタッフの「お金をもらうことだけがすべてではない」という言葉にハッとさせられるのです。

会社員として働いていても、自分の給料が割に合わないと感じる人は少なくないでしょう。松下幸之助は若い社員に今の給料で満足かどうかをよく尋ねていたそう。

そして彼らに「今は給料の倍くらいの働きをしていると思っても、その分は”社会銀行”に預金していると思いなさい」と語ったといいます。

先に社会に”預金”をしておけば将来自分の人生を導いてくれるものになる。つまり、”社会銀行”に預けたお金には大きな利子がついて戻ってくるというのです。これは苦労続きの人生を送ってきた松下幸之助の人生哲学ともいえるものです。

また、幸之助は「給料の3倍働いているか自問自答する必要がある」といいます。

これは自分を犠牲にしてでも会社の利益を確保しろという意味でも、単純作業を長時間行えという意味でもありません。自分のポジションよりワンランク上の仕事にチャレンジしなさいと言っているのです。

仕事では「今を生きる」のではなく、「将来に生きる」イメージを持つことで成長につながっていくのです

■仕事に線引きをしないことが成長へとつながる!

幸之助は社会の中でお互いを生かし合う、「自他共栄」という価値観を大切にしていました。誰かが私利私欲に走れば、相互に繁栄することができません。

これでは社会に本当の幸せは訪れないというのです。与えられること、得ることだけを追求し、奉仕や投資することをしなければ、争いごとが起きるだけです。

会社の組織の中でも「自分の仕事はここまで」と線引きし合っていると成果は出ないもの。

異なる部署のメンバーがお互い気をくばりながら、「良い仕事をしよう」と心がけることで成果が上がり、個人の成長も生まれやすくなるのです。

■「この仕事が好き」と暗示をかけると楽しくなる

主人公は憧れの業界への転職を思い描きながらも、次第に豆腐屋での仕事をもう少し頑張ってみようという気持ちが芽生え、これが自分に与えられた道だと考えるようになっていきます。

松下幸之助は成功する人とそうでない人の違いは、「与えられた運命を、自分なりに前向きに生かそうとしてきたかどうか」だと言っています。

彼もまた、貧しく恵まれない人生を送りながらも、他人と比較することなくその運命を受け入れ、前に進もうとしてきた人。

「丁稚奉公に出たことで、幼いうちから世の中の辛酸を味わうことができた」「病弱だったおかげで、人に頼んで仕事をしてもらうことを覚えた」「学歴がなかったおかげで、人に教えを請うことができた」

こんなふうに逆境を前向きに受け止めたからこそ、成功を手にすることができたのです。

誰もが望んだ人生を歩めるわけではありません。その状況を受け入れるには「無理にあがいても仕方がない」という開き直りの心と、「この道を歩いて行けば、必ず自分だけの道につながる」と自分を信じる心が必要なのです。

まずは今の自分の仕事を好きだと思い込むこと。

幸之助は、社員が家族に「とてもよい会社だから、ここで頑張りたい」と言えることが大切だといいます。自分に暗示をかけ、しばらくはここで頑張る。そう決意を固めることで仕事の魅力や意義を見つけやすくなり、自分の力も発揮されやすくなるというのです。

最初から「これが自分の天職だ!」と思える仕事に就く人はなかなかいないもの。

それならば今自分がいる場所で精一杯やってみることが大切なのではないでしょうか。不満ばかり言っているときには気づかない、今の仕事の魅力ややりがいが見えてくるかもしれません。

(文/平野鞠)

 

【参考】

竹内一正(2016)『まんがでわかる 松下幸之助の人生を拓く教え』宝島社

2016年 新社会人の意識調査-株式会社マクロミル

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