数字は言葉と同じ!少しずつ「数学脳」になっていく簡単な考え方

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2016.06.18

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「学生時代に数学が好きだった」と胸を張っていえる人は、どのくらいいるでしょう?

OECDが15歳(日本では高校1年生)を対象に実施した学習到達度調査によると、調査対象となった34か国のうち、日本の学生の科学的リテラシーは1位、数学的リテラシーは2位という堂々たる結果でした。

しかし、IEA国際数学・理科教育動向調査によると、「数学の勉強は楽しい」と答えた日本の中学生は全体の48%。国際平均の71%を大きく下回っています。

テストでは高得点だけれど、勉強は好きではない――そんな人が多いということなのかもしれません。

■1日1分で数学的センスは身につく

「だからこそ、社会に出てからもう一度、数学を学んだ方がいいと思うんです。それは学生時代の試験勉強とは違う、ビジネスに生かせる数学的センスを養うためです」

そう話すのは『Suzie』でもおなじみの、ビジネス数学を提唱する教育コンサルタントの深沢真太郎さん。

企業研修やセミナーで「数学的な思考がいかにビジネスに役立つか」を説く一方で、たった3年ほどで数学的な思考にまつわる本を多数出版されています。6月6日に発売された『10戦9勝の数字の使い方』(小学館)は、12冊目の著作。

「でも多くの人が、『えっ、社会人になってもまた数学を勉強しなおさなくちゃいけないの?』って誤解をするんですよね。

数学的センスを身につけるには、日々のわずかな時間、たとえば1日1分でいいんです。ちょっとしたスキマの時間に数学的なことを毎日続けて、少しずつ時間をかけて数学脳になっていくのがいちばん簡単です」(深沢さん)

公式や定理を覚えなおしたり、難しい問題をたくさん解いたりするのは大変ですが、1日1分程度でいいなら、なんとかなりそうな気がします。

■数字も漢字もひらがなも全部同じ!

でも、「数学的なこと」って? いったい、なにをしたらいいのでしょう?

「企業研修やセミナーの最初に、受講者にいつも数字の言葉遊びをしてもらいます。たとえば、『数字を使って自己紹介をしてください』『あなたが恋人のことをどれくらい好きなのか、数字で表してみてください』というふうにね。

そうすると『私の身長は160センチです』とか『私は彼のことを90%愛しています。ここからもっと増えていく可能性があります』なんていうふうに話してくれるんです」(深沢さん)

なるほど。そう考えてみれば、数字は「数学で使用する特別な記号」ではなくなりますね。

「数字って、なにかを表現する“言葉”にすぎないんですよ、なにも難しくないでしょう?

『数学が苦手だな』という感覚を克服する第一歩は、数字も漢字もひらがなも全部同じ、いずれもなにかを表現する言葉なんだと認識するところからはじめるといいでしょうね」(深沢さん)

数字も言葉。このような考え方をすれば、確かに苦手意識はなくなりそうです。

■ビジネスではアタマの使い方が必要

深沢さんの新刊『10戦9勝の数字の使い方』には、文系人間にこそ身につけてほしい「ビジネス数学思考」や「論理思考のセンス」のヒントがたくさん。

それらが身につけば、ビジネスのさまざまな場面においての問題解決や、議論を展開する際に役立ちそうです。

「数学とは、アタマを使うセンスを磨く“スポーツ”だと私は考えています。テストでいい点を取ることが、数学を学ぶゴールではありません。

ビジネスに微分積分などの数学的な知識を直接必要とすることも、きっとほとんどないでしょう。ビジネス数学に必要なのは、そういった『知識』ではなく、算数や数学でトレーニングした『アタマの使い方』なんです」(深沢さん)

この本を読んでもっと数学脳を鍛えたいなと思ったら、ぜひ『Suzie』のバックナンバーにある深沢さんのコラムを、遡って少しずつ読んでみてください。

ジムでトレーニングをするような感覚で数学に取り組めるはずです。

(取材・文/宮本ゆみ子)

 

【取材協力】

※深沢真太郎・・・BMコンサルティング株式会社・代表取締役/教育コンサルタント/多摩大学非常勤 講師/理学修士(数学)

公益財団法人日本数学検定協会「ビジネス数学検定」で国内最上位を獲得。ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し、様々な大手企業の人財育成をサポートしている。

『「仕事」に使える数学』(ダイヤモンド社)、『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など著書多数。

 

【参考】

深沢真太郎(2016)『10戦9勝の数字の使い方』小学館

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