営業スキルを劇的に高めることのできる「1・3・2の法則」とは

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2016.06.24

suzie.20160624

『社会人1年目からの1歩差がつく 営業マル秘セオリー』(小幡英司著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、「フレッシュパーソンのためのあたらしい教科書」としておなじみの「やるじゃん。」ブックス最新刊。

タイトルからもわかるとおり、「営業の理論」と「実践的なテクニック」を凝縮しているため、どのような営業にも活用できる内容となっています。

きょうは具体的な営業テクニック集のなかから、重要なポイントを引き出してみましょう。

■紹介は「1つ」が鉄則

商談においては、1つ以上の商品やサービスを紹介してはいけないと著者は念を押しています。なぜなら、それだと逆に、なにを紹介されたのか印象に残らなくなってしまうから。

やっとの思いでアポイントがとれたのであれば、「お客様が興味を持つ可能性のあるものは全部紹介しておこう」と思いたくなっても無理はないでしょう。しかし、そこがぐっとこらえることが大切だというのです。

商品説明はお客様の課題を解決するものなので、最後にするのが鉄則。「これが唯一の解決方法です。さあ買いましょう」というトークの流れをつくることを考えれば、あれもこれもと自社商品をいくつも紹介すべきではないということです。

■説明の特徴は3つに絞る

次に重要なのは、商品やサービスの説明の特徴を3つに絞ること。

「この商品の特徴は7つあります。まず……」という感じで説明に重要なポイントがたくさん出てきても、相手にはそれが重要だと理解されないからです。

会社の商品カタログなどには商品の特徴について「5大機能」「7つの特徴などと書かれていることが少なくありませんが、だからといってそれらを商談の場で説明しても、あまり意味がないということ。

とはいえ、重要なことをたった3つにまとめるということは、それほど簡単ではないはず。そこで著者が勧めているのが、「3つにまとめる」という手法を、普段から習慣として使うことです。

3つに絞れるようになると、上司に商談の説明をするときにも「この商談のポイントは3つあります。まずひとつは納期で……」というように使ったり、お客様に説明するときにも「選択基準を3つ挙げるとすればどんなことでしょう」と使ったりすることもできるようになるわけです。

■購入の選択肢は2つが鉄則

そしてもうひとつ大切なのが、「購入の選択肢は2つが鉄則」だということ。

お客様は、最終的には「どちらが気に入ったか」で決めるもの。2つだからちょうどいいわけで、それが3つ以上だと選べなくなり、結果として決断に結びつかなくなるというのです。

人はなにかを決めるとき、選択肢を2つにしてから「どっちにしようかな」と選んでいるのだそうです。だからこそ商談では、意図的に2つの選択肢を提示する。そうすれば、お客様は選びやすくなるわけです。

■接触頻度5回の法則

ベテラン営業マンの多くは口を揃えて、「お客様と5回コンタクトしたあたりから感触が変わる」というのだそうです。

これは、接触する頻度が多くなるほど相手に対して好意を持ちやすくなるという「ザイアンスの法則」。マーケティングや営業では、よく活用されているものです。

この手法が使われる有名なケースが、ホームページからの資料請求。どこの会社のホームページでも、資料請求するとすぐにお礼のメールが届きます。

しかもその後、郵送で資料が届くころに「資料をお送りいたしましたが届きましたでしょうか」と確認のメールが送られてきます。

また、しばらくするとメルマガで、無料セミナーや展示会のご招待などの案内が送られてくるようになります。

このように資料請求した人にメルマガを送り、それを読んだ人を誘導していく。それが最近のマーケティングの手法だということ。

それでは、ザイアンスの法則を営業の初回訪問で活用するためにはどうすればよいのでしょうか?

そのために大切なのは、電話アポイントをとってから初回訪問するまでの間に、電話やメールなどで数回の連絡をとっておくこと。お客様の負担にならないように意図して接触すれば、訪問時に好意的な態度で接してもらえる頻度が高くなるといいます。

しかし、ザイアンスの法則には落とし穴も。人は、売り込まれれば売り込まれるほど嫌になっていくということです。

たとえばECサイトで買い物をしたことがある人なら、毎日のようにメールが届いてうんざりしたという経験はあるはず。それと同じく、お客様に嫌な感じを与えないように配慮する必要があるということです。

営業についての基本がしっかり網羅されているため、本書を活用すれば営業のセンスを身につけることができそうです。ノルマに悩んでいるのなら、手に取ってみる価値があるかもしれません。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※小幡英司(2016) 『社会人1年目からの1歩差がつく 営業マル秘セオリー』ディスカヴァー・トゥエンティワン

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