なんと死後2日経っても遺伝子は死体の内部で活動していると判明

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2016.06.25

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みなさんは、「心臓が止まった後も生き返る可能性がある」という事実をどのくらい信じられますか?

2015年3月、アメリカのペンシルベニア州に住む小さな男の子が、川で溺れ心肺停止になったあと、1時間半以上過ぎて息を吹き返したというニュースがありました。

この子は、目立った異常も起こらず、4日後に退院できたそうです。

科学と臨死体験に関する著書のある救急医、サム・パーニア氏は「死は瞬間ではなく、プロセスである」と述べています。

死後、すべての臓器が一斉に止まるわけではありません。そのため、心臓が止まった後に生還する事例も起こりうるということなのです!

そして、先日イギリスのタブロイド紙『Mirror.co.uk』に、死後の遺伝子に関する驚くべき発見が掲載されました。その内容をご紹介しましょう。

■じつは1000以上の遺伝子は死後も活動している

なんと、何千もの遺伝子が、動物の死後2日で死体の内部に生き返るという衝撃的な事実が発見されました。

これは、死後の生命はあるかどうかという、人類にとっての大きな謎の解明に一歩近づいたことになるかもしれません。

科学者たちは動物の死後、遺伝子の活動が徐々に弱まっていくのか、それとも完全に停止するのかを長期間にわたって議論してきました。

しかしワシントン大学の研究により、1,000本以上の遺伝子が死後の解剖の段階でまだ活動していて、その一部は死後24~48時間後に活動をはじめたばかりであるということがわかったのです。

■遺伝子の一部は死後も生命を取り戻そうとしている

さらに、問題となっている遺伝子は、胎児期に器官を発達させようとする成長活動のように、もういちど生命活動を取り戻そうとしているのです。

それらの遺伝子の半分以上はたんぱく質でコード化されており、残りは調整機能を持つものとして活動しています。

これは、明らかにエネルギーが燃焼されて使われていることを示しているのだそうです。

そもそもDNAは緊密に凝縮されているので、死後に緩んでいき、それまで自由に活動することができなかった遺伝子を解放することになる、という説があります。

それで研究者たちはゼブラフィッシュとマウスを使った実験を行い、動物たちが死んだ後に1,063の遺伝子の活動が増加したことを発見したのです。

■死後も活動する遺伝子は臓器移植の分野で活かせる

遺伝子の多くは生命の死後30分で活動が徐々に弱まります。しかし、残りのいくらかの遺伝子は、活動が弱まるのに 28~48時間もかかったのです。

研究者たちはこの結果をオンライン生命科学情報サービス『bioRxiv』 に発表しました。

もしかすると、この驚くべき遺伝子の活動は、死後の動物の体に発生する一連の変化の一部なのかもしれません。

「死後、生命が復活する可能性はあるのか?」という疑問は依然、残されたままですが、今後、研究が進めば臓器移植の分野の発展にも大きく関わってくるかもしれません。

過去には、死後3ヶ月経ったクラゲの死骸の一部から、より若い形態である「ポリプ」が生まれたというニュースもありました。死後の生命は存在するのか。さらなる研究の成果が待たれます。

(文/平野鞠)

 

【参考】

Life after death ‘possible’ as scientists find genes spring to life TWO DAYS after animals die-Mirror

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