これで「つまらない」と悩まなくなる!何もしない時間の増やし方

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2016.06.26

suzie.20160626

『「つまらない」がなくなる本』(鶴田豊和著、フォレスト出版)の著者は、いままでに1万人以上の人々の悩みを解決してきた実績を持つ行動心理コンサルタント。前著『「めんどくさい」がなくなる本』も話題を呼んだので、記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いわば本書はその続編的な位置づけにあり、今回は誰しもが持っている「つまらない」という感情に焦点を当てているわけです。

著者によれば、私たちは「つらい」気持ちを感じるため、つい「つまらない」=「退屈」から逃れようとするもの。

しかし問題は、「つまらない」という悩みによって、「お金」「時間」「健康」を失っているという事実。その結果、行動できなくなり、チャンスを失っているというのです。

なお、「退屈」とひとことでいっても、大きく分けると2種類あるそうです。

■2種類の「つまらない」=「退屈」悩みとは

(1)一時的な退屈

たとえば「病気で毎日寝込んでいるとき」「義務でやらなければいけないことをやっているとき」などがこれにあたり、特徴は「その場限りであること」。そして一時的な退屈は、次の3つの場合に発生するとか。

【単調さが長く続いている場合】:単調さが長く続くと、人は退屈になるもの。これは一時的な退屈なので、その場限りのもの。その単調さが終われば、退屈から解放されるわけです。

【同じことが繰り返される場合】:このケースの恒例が掃除。「そうじは、日々同じことの繰り返しだ」と思うと退屈になるわけです。とはいえ、これも一時的な退屈なので、掃除のことを考えていないときは退屈せずにすむということ。

【なにが起こるか予測できる場合】:この典型例は、先の読める展開のドラマ。人は、次に起こることがわかってしまうと、退屈するものだからです。しかしこれも一時的な退屈なので、そうしたドラマなどを見ていないときは退屈しないですむことになります。

(2)慢性的な退屈

一方、「慢性的な退屈」の特徴は、「その場限りではなく、続いていること」。

「毎日がつまらない」とか、「人生なにもかもがつまらない」という状況がこれにあたるわけです。

慢性的な退屈になっているときは、「むなしい」「ゆううつ」と感じるもの。しかも、こうした状態はその場限りではなく、ずっと続くもの。そのため、慢性的な退屈がひどくなると、うつ状態につながっていくといいます。

■悪循環を断ち切る、4つの「なにもしない」

「つまらない」の悪循環を断ち切るための有効な手段として、著者は「なにもしないこと」を勧めています。そう聞くと「考えごとをする」「スマホをいじる」「寝ている」などを連想しがちですが、これらは「なにかをしている」状態。

では、「なにもしない」とはどのようなことかといえば、それは次のようなもの。

(1)なにも考えずに、ただボーッとする

(2)暖かいお風呂に入ったあと、ボーッとする

(3)公園や自然のなかで立ち止まり、花や草木を眺め、自然を感じる

(4)瞑想

上記(1)の好例は、布団から起き上がって、しばらくボーッとしているようなとき。あるいは公園のベンチに座り、ただボーッとしているとき。

「よし、これについて考えてみよう」というように、主体的になにかを考えているのは、なにかをしている状態。

一方、なにも考えずにただボーッとしていて、ときどきなにか考えが浮かんでくるという状態は、「なにもしていない」といえるそうです。

それは、(2)や(3)も同じ。あまり厳密に考えすぎないことが大切だといいます。

そして(4)は一般的に、瞑想中は頭が空っぽの状態になります。雑念が湧いてきたりすることもあるとはいえ、思考が浮かんできにくい状態になるもの。よって瞑想は「なにもしていない状態」といえるそうです。

■何も考えずボーッとすると心が休まる理由

4つのいずれにも共通するのは、自分の脳を休ませるということ。脳科学、心理学の世界では、脳と心はつながっているもの。脳を休ませると、心も安らぐといわれているのだそうです。つまり、人間としてごく自然な現象だということ。

事実、ここに挙げた4つの例のいずれかをやってみると、理由なく幸せを感じ、穏やかな気持ち、心の平安を感じられるといいます。

「なにもしない」時間が増えていけば、「なにもしないこと」の素晴らしさを知って、「つまらない」の悪循環を自然と断ち切ることができるというのです。

他にもさまざまな角度から「つまらない」がなくなる方法が紹介されているため、読み終えたころには少なからず気持ちが変化しているはず。そして無意識のうちに、「つまらない」時間を減らせるようになるかもしれません。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※鶴田豊和(2016)『「つまらない」がなくなる本』フォレスト出版

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