リクルートの凄腕リーダー直伝「残業ゼロでも成果の出る時短術」

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2016.06.29

jitanjyutu1

メンバーの残業を減らすことは、リーダーにとって重要なテーマ。ですが、残業は減らせたけれど業績もダウンした……なんてことは避けたいですよね。

「本気でチームの残業ゼロを実現させたい! でも成果は出し続けたい!」

そんなときに参考にしたいのが、『残業ゼロだからこそ目標達成!! 本気でやるチーム時短術』(伊庭正康著、明日香出版社)。

著者はリクルートグループ出身で、リクルート時代に残業レスのチームをつくり上げ、全国年間トップを4回達成。そのキャリアを通して数々の残業ゼロ時短術を編み出してきた、凄腕リーダーです。

本書のなかから、勤務時間にまつわるアイデアを1日の時系列でピックアップしていきましょう。

■1:始業前「朝イチの時間を活用する」

勤務時間中は、部下からの報告や相談といったコミュニケーションに時間を取られがち。でも、リーダーの仕事はそれだけではなく、事務仕事などの通常業務も山積みです。

そこでおすすめなのが、朝一番に出社して始業までに自分の仕事を片づけること。著者自身、毎朝7時に出社して9時の始業までに自分だけで完結する仕事を片づけていたそう。「朝の2時間は、夜の6時間に匹敵する」と、その効果を強調します。

■2:始業時「メンバーに“今日の帰社時間”を申告させる」

メンバーが出社したらまず、自分のパソコンに「〇時に会社を出る」という旗やふせんをつけてもらいます。

ポイントは、本人に時間を決めさせること。部下それぞれに、朝の段階でその日に成し遂げたい業務を決めてもらい、何時までにそれを終わらせるか宣言させるのです。

みんな、自分で決めた時間だからこそ守ろうと必死になるはず。その結果、業務がムダなく効率的に回ります。

■3:勤務中「2時間ごとの“1行連絡”を徹底させる」

成果を上げるリーダーは、メンバーの進捗状況をしっかり把握しているもの。しかし、一人ひとりに都度確認していたら、時間はいくらあっても足りません。

効率的な方法は、メンバーの方から報告させること。

2時間に一度、メールやSNSを活用して1行で簡潔に。「2件商談しました。16時にあと1件行きます」「いま、会議が終了しました。例の件、来週の月曜日が開始日になりました」といった具合です。

■4:会議中「タイムキーパーを立てる」

ダラダラと長引きがちな会議には、一人タイムキーパー役を決めましょう。

会議終了3分前に「あと3分です」、1分前には「まとめに入ってください」とアナウンスしてもらい、時間が来たら「終了です」と告げてもらいます。

この方法で「会議は5分前終了」を鉄則にすれば、会議自体のクオリティーを高められるだけでなく、次の予定にスムーズに移行できて1日のいい流れがつくれます。

■5:ランチタイム「ひと月で2泊3日の研修に匹敵」

お昼はチームのメンバーとのランチミーティングに。成績が上がらないメンバーや、まだ仕事になれないメンバーと、お昼を食べながらのざっくばらんなコミュニケーションがチームの風通しをよくし、強いチームに近づきます。

1回1時間として、月20日で20時間。これは「2泊3日の研修に匹敵するほどの時間」と著者。職場の不満や問題点を聞き出すことは、チームの改善につながります。

■6:終業時「1日の終わりに3分ミーティングを」

チームを残業ゼロに導くには、「仕事は就業時間内に終わらせる」という意識を徹底させることが不可欠。

新参メンバーや時間管理の苦手なメンバーにその意識を持ってもらうには、1日の終わりに3分程度でいいのでチーム全体でミーティングをするのが効果的。

ミーティング後は仕事に戻らない、残る場合はリーダーの承認が必要というルールにすれば、メンバー全員に「終業ミーティングまでに仕事を終わらせる」という意識が育ちます。

■7:残業時間「いきなり残業ゼロを目指さない」

強引に残業ゼロを推し進めても、サービス残業や自宅作業が増えるだけ。成果の出続ける残業ゼロの秘訣は、1~2年かけてじっくり取り組むことです。

たとえば月平均で「1日あたり3時間」残業していた場合。初めの半年~1年は「意識づけ」の期間とし、個人が工夫して「1日1.5時間」まで短縮します。

その後、定例会議をやめるなど職場のルールや習慣にメスを入れるのです。

一人ひとり考え方の違うメンバーをまとめ、同じ方向へ向かわせるのがリーダーの使命であり、難しさでもあります。

長く組織を率いてきた経験から、著者は「最初から全員を時短に向かわせるのは難しいもの。2:6:2の法則で考え、まずは2割を本気にさせましょう。すると6割にも引火します。8割が本気になれば、残りの2割も変わらざるを得ません」とアドバイス。

初めから全員を本気にさせるのは至難の技です。2:6:2の法則で小さな成功を積み重ねることこそが、「本気でやるチーム時短」の秘訣といえそうです。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

伊庭正康(2016)『残業ゼロだからこそ目標達成!! 本気でやるチーム時短術』明日香出版社

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