約2週間で効果を実感できる!腸内のやせ菌を増やす魔法の食べ物

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2016.07.05

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「太りやすい、やせやすいは、生まれつきの体質ではありません。腸に棲む細菌を整えれば、いつでもやせやすい体質に変われます」と話すのは、腸の研究の第一人者である藤田紘一郎先生。

実際に10年ほど前までは、いまより体重が10キロ以上も多く、糖尿病と診断され、血糖値をコントロールするインスリンの注射を受けていたのだとか。そんな藤田先生が、自分の健康を守るために実践したのが、「腸の仕組みに合わせた食生活の見なおし」でした。

従来の「カロリー制限食」は、身体の仕組みに合っていないことに気づき、自己流で編み出したのが、いい働きをする腸内細菌に役立つ「酢タマネギ」や「ヨーグルト・ホエイ」などの食材を取り入れた食生活です。

この方法でやせやすい体への体質改善を図ったところ、4か月後には血糖値などの異常値が正常値になり、インスリン注射も不要に。体重はなんと半年で10キロ以上減り、周囲からは若々しくなったといわれたそうです。

腸内細菌を味方につけてラクにやせる方法が紹介された『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法』(KADOKAWA)をもとに、腸の奥深い働きを知ってみましょう。

■「やせ菌」を増やしてくれる魔法の食べ物

理論的には、「食べるエネルギー」よりも「体を動かして使うエネルギー」が多ければ脂肪が燃焼されてやせるはずですが、人間の体には、この理論を覆すような仕組みが備わっています。

それに関係しているのが、腸内に存在する3万種以上、約1000兆個といわれる腸内細菌です。

食事の量を減らしても体重は減らず、便秘や肌荒れになったことはありませんか? それは、腸内に「おデブ菌」がたくさんいるせいかもしれません。

肥満と深い関わりのある「おデブ菌」は、少ない食事量でもエネルギーをたくさんつくり出し、余ったエネルギーを脂肪に変えてしまうというのです。すると、やせにくい体になってしまいます。

そんな「おデブ菌」をおとなしくさせるのが「やせ菌」です。「やせ菌」を増やして活発にするには、スライスしたタマネギを酢に浸けた「酢タマネギ」が大活躍! 毎回の食事メニューに取り入れれば、約2週間で効果を実感できるはずです。

逆に「おデブ菌」の好物は、「ご飯などの炭水化物」と「スイーツなどに含まれる砂糖」。

甘いものに含まれる砂糖は、たった10秒ほどでブドウ糖に分解されて脳へと届けられます。脳がおいしいと感じる快感のまま食べ続けると、「おデブ菌」は増殖し、腸内環境は悪くなってしまうのです。

■理想の腸内環境になっているかを知る方法

そんな腸内環境の状態を知る手がかりになるのが、「ウンチ」。理想の腸内細菌の構成は、善玉菌が20~30%、悪玉菌が10%、日和見菌が60~70%です。

「おデブ菌」や「やせ菌」の正体は、じつはこの日和見菌で、善玉菌と悪玉菌のどちらにも属さない細菌。そして、悪玉菌が増えると「おデブ菌」となって応援し、善玉菌が増えると「やせ菌」となって応援するのです。

とくに女性は便秘に悩まされる人が多く、厚生労働省の「平成25年国民生活基礎調査の概況」によれば、男性で便秘の人は全体の26%に対し、女性は49%と約2倍にもなります。

便秘は、悪い働きをする腸内細菌が増えている証です。理想の腸内環境になっているかどうか、水で流す前に、自分の便をチェックしてみましょう。

[大きさ]・・・バナナ2~3本程度の200~300g。400gあると理想的。

[形]・・・バナナやサツマイモのような形。コロコロと丸い状態はよくない。

[硬さ]・・・ねり歯磨きや紙粘土のような硬さが目安。いきまなければ出ないような硬いウンチや、水分が多くてベチャベチャしているのはよくない。

[色]・・・黄土色や赤茶色が目安。黒っぽいのは悪玉菌が増えている証拠。血が混じっているような赤いウンチや白っぽいウンチは、大腸や肝臓などの病気が潜んでいるかも。

[におい]・・・くさいとあまり感じない状態が理想。悪玉菌が増殖するとにおいのきついウンチに。

■腸は体の約6割もの免疫機能を担っている

ウンチは、食物繊維などの食べカスと思われがちですが、食べカスは便の約5%にすぎず、60%以上が水分で、残りは腸の細胞の死骸や、腸内細菌とその死骸になります。

ところで、人間の腸の長さをご存知ですか? 小腸がおよそ6~7メートルで、大腸は約1.5メートルあります。

そこに棲む腸内細胞は、口から入った食べ物を吸収し、一緒に入ってきた外部の細菌などを撃退しています。そして、1000兆個もの細胞がうまく働くには、定期的に新しい細胞に置き換える必要があります。

また、1000兆個いる腸内細菌の多くが大腸にいるため、古くなった細胞の死骸とともに細菌もウンチにまぎれています。

つまり、腸がよく働いていると、腸の細胞が新しい細胞に入れ替わるので、古くて不要になった細胞と細菌が便と一緒に排出されるため、立派なサイズのウンチになるというわけです。

さらに、腸は体内でももっとも多くの免疫細胞が集まっている気管で、体のおよそ6割もの免疫機能を担います。

ところが、腸の働きが悪く、悪玉菌が増えている便秘状態では、体の免疫機能もうまく働かなくなります。すると体調不良に陥りやすく、風邪などにもかかりやすくなり、腸の老化を加速させることに。

さらに下剤で無理にウンチを出すと腸内細菌も押し出されて細菌の数が減り、腸内細菌のバランスを壊してしまうことになります。

食物繊維がたっぷりの酢タマネギなどの野菜や果物、ヨーグルト、納豆、味噌などの発酵食品、魚、タンパク質などをバランスよく摂って腸内環境を整えましょう。

ちなみに日本人のウンチの量は、第二次世界大戦を境に、大きく変化しています。なんと戦後は、食の欧米化などに伴い食物繊維の摂取量が減り、戦前の量の半分にまで減り続けているそうです。食べ物でそれだけ変わるとは驚きです。

食事だけでなく、ストレスや睡眠の仕方によっても腸内環境は大きく影響を受けています。

言葉を発しない代わりに、ウンチが腸の代弁者。汚いと決めつけず、ウンチと仲良く上手につき合って、健康な腸をキープし、太らない体を維持しましょう。

(文/山本裕美)

 

【参考】

藤田紘一郎(2016)『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法』KADOKAWA

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