悩みごとの「9割」は捨ててもいい!人生をより豊かにする考え方

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2016.07.10

suzie.20160710

『悩みごとの9割は捨てられる』(植西聰著、あさ出版)の著者は、資生堂勤務を経て独立し、現在は人生論の研究に従事しているという、少し変わったキャリアの持ち主。

「成心学」という独自の理論を確立し、“人々が明るく元気になる”著述活動を続けているのだそうです。

人には、自分で自分を慌ただしい気持ちにさせるところがあるもの。しかし人生は、いくら慌てたところでどうなるものでもありません。

どんなに悩んでみたところで、事態が大きく改善するわけでもないわけです。

むしろ楽天的に、のんきに生きていくほうが賢く、人生はより豊かになる。それが著者の根本的なメッセージです。

そして本書では「楽天的になる」という趣旨のもと、「自分を悩ませていることの9割は取るに足らないことであり、捨て去ってよいものである」と気づくためのヒントを紹介しているわけです。

数字に関する大切なテーマ、すなわち「お金」に関する考え方を引き出してみましょう。

■お金は精神的なゆとりを持つことが大切

「金はよい召使いでもあるが、悪い主人でもある」

ここで紹介されているのは、アメリカの政治家であり、科学者でもあったベンジャミン・フランクリンの言葉。

お金は、いい使い方をすれば、生活を便利で楽しいものにしてくれます。そして、より充実した生活に役立ちもするでしょう。

しかしその一方で、「もっとお金がほしい。もっと金儲けをしたい」と、金の亡者になってしまうこともあります。

そうなると、結果的にはお金のためにこき使われ、お金に振り回され、お金のために悩まされることになってしまうもの。

まさにお金という「悪い主人」に仕えるようなものなので、それでは本当に意味で幸せな暮らしとはいえないというわけです。

お金に対して、心にゆとりがあるときは、お金を「よき召し使い」として上手に扱っていくことが可能。

ところが、お金儲けのことしか頭になくなり、精神的なゆとりがなくなっていくと、お金は「悪い主人」になるということ。

そして、大切なことは、必ずしも金銭的なゆとりを持つことではないと著者はいいます。

いってみれば、お金について「精神的なゆとり」を持つことが大切だということ。

■お金がなくても贅沢な時間は楽しめる!

お金がなければ、贅沢な食事はできませんし、豪邸に住むことも不可能。高級な衣類を見にまとうこともできないでしょう。

しかし、そういう意味での贅沢な生活はできなくても、「贅沢な時間」を楽しむことはできると著者はいいます。

「贅沢な時間」を楽しむためには、必ずしもお金が必要なわけではないということ。むしろ、お金儲けに無我夢中になっていると、「贅沢な時間」を持てなくなる場合も出てくるもの。なぜなら、朝から晩までお金儲けのために働かなければならなくなるからです。

「贅沢な時間」を楽しむために必要なのは、自分が自由に使える時間、気楽に過ごせる時間を持つことだといいます。

そして「贅沢な時間」を持つために大切なことは、自分なりの工夫と情熱だと著者は考えているのだそうです。

もしお金がなかったとしても、自分なりの工夫と情熱によって、真の「贅沢な時間」をたくさん持つことができるということ。そして、そんな時間が人生を豊かにしてくれるというわけです。

■勇気と想像力で素晴らしい人生にできる

ここで引用されているのは、喜劇王チャールズ・チャップリンの次の言葉。

「人生を素晴らしいものにするために必要なものは、勇気と想像力、そしてほんの少しのお金だ」

まず「勇気」は、「チャレンジ精神」といいかえてもいいだろうと著者は記しています。

「自分にはなにができるだろう。どんなおもしろいことが達成できるだろう。自分には、どんな秘められた才能があるのだろう」とワクワクしながら自分の可能性を見つけ、人生を切り開いていこうとするチャレンジ精神。

仕事においても、またプライベートでも、旺盛なチャレンジ精神を持ちことで、より充実した人生を実現できるという考え方です。

そして「想像力」とは、自分の将来、つまり、これからの人生をよりよいものとして創造する力のこと。

将来を悲観するのではなく、「自分にはこの先、大きな喜びが待っているはずだ」と信じ、喜ばしい人生を具体的にイメージする力。

素晴らしい人生にするためには、この2つの力さえあれば、それほど多くのお金は必要ないとチャップリンは主張しているわけです。

つまり私たちも、お金の欲に振り回されることなく、自分なりの勇気と想像力に満ちた人生を追い求めていけばいいということです。

収録されているのは、実に84種ものメッセージ。しかもひとつひとつがコンパクトにまとめられているため、空いた時間を利用して楽に読み進めることができるはずです。

精神的に追い詰められていたり、漠然とした不安感から抜けきれない人は、本書のなかから答えを探し出してみるのもいいかもしれません。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※植西聰(2016)『悩みごとの9割は捨てられる』あさ出版

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