出世できる銀行員はたったの2%!金融業界の知られざるウラ事情

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2016.07.13

urajijyou

どんな業界にも、表向きには明らかにされていない裏事情があるもの。知らず知らずのうちに、お店が仕掛けた戦略に引っかかっていることもあるでしょう。

そこで注目したいのが、『お客に言えないまさかのウラ事情』(丸秘情報取材班編、青春出版社)。さまざまな業界の商売のカラクリやタブーを取り上げた書籍です。

「なぜあの店で衝動買いしたくなるのか」「なぜカット野菜はいつまでもパリッとしているのか」などという身近な話題から、「景気と赤い車の法則」や「モンスーンが服と金が値上がりする」など、知っていると雑談にも使えそうなネタまで盛りだくさん。

今回はそのなかから、金融業界や経済にまつわるウラ事情をご紹介します。

■1:銀行員は同期が出世したら全員出向しなくてはいけない

銀行には、古くから特殊な人事の慣習があるそうです。それは、「同期から役員が誕生したら、その世代の行員は全員出向しなければならない」というもの。

銀行では出世競争が激しく、昇進レースを勝ち抜けることができるのは同期のなかでせいぜい2~3%。40代半ばで支店長や部長に昇進する人が出はじめ、50代くらいで役員に昇進する人が現れます。

ですから、新たに抜擢されたの役員の同期は他人事ではいられません。

出向先は関連会社や取引先がメインで、待遇は出向前のポストによって異なります。

そのため、銀行で働く人は出世レースはもちろん、途中で脱落したとしても出向先での高待遇を得るための努力が必要なのです。

こういった慣習があるため、銀行においては支店長や部長が役員より年上になることはありえないということになります。

■2:銀行のクレーム対応者はなにがあっても席を立たない!

どの業界でも、避けて通れないのが顧客からのクレーム。最近では、理不尽なクレームをつけるモンスタークレーマーに悩まされるケースも少なくないでしょう。

特に金融業界や銀行ではトラブルが起きやすいため、クレーム対応のための独自のルールが決められています。

その大原則は、話し合いの途中で決して席を立ってはいけないということ。理不尽なクレームには、毅然とした態度で臨むのが大切。しかし話し合いの途中で何度も席を立ってしまうと、相手に次の一手を考える隙を与え、話し合いがこじれてしまいます。

ですから、とにかく相手が引き下がるまでは、なにがあっても席を立ってはいけないのです。そのため、話し合いが決まっている日は、水を飲むのを控えたり、前日のお酒をやめたりする用意周到な担当者もいるそうです。

これは他の業界でも使えそうなテクニックですね。

■3:証券マンは相手が損しても決して自ら謝ってはいけない

証券マンにとって、「すみませんでした」と謝ることは命取りになりかねないといいます。

事実、どんなに株価が下がっても、クライアントに激しく責め立てられても、彼らは決して謝りません。非を認めてしまえば相手は責任を証券会社に押しつけ、裁判に持ち込むこともあるからです。

たとえ自分が勧めた商品で相手が損をした場合でも、証券マンはその責任を負わないのが業界の譲れぬ方針なのです。

だから証券マンが営業をする際は、「絶対~ですよ」というような断定的な表現はしないのだとか。「期待できると思いますよ」や「リスクは少ないですよ」という、曖昧な表現で通しているわけです。

ただ、いくら責任がないからといっても、自分の勧めた商品で顧客の財産が目減りするということは精神的にきついもの。それだけが原因ではないでしょうが、証券マンの離職率はいまも昔も高いままです。

■4:わずか20%の大口顧客が企業の主な売上を支えている

世間がどんなに不景気でも、高級車を乗り回し、ブランド品で身を固める人たちは必ずいるもの。そういう人を見ると、どうして自分のところにはお金が回ってこないのかと嘆きたくなるかもしれません。

しかし、これはれっきとした経済の法則。イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレート教授が100年も前に提唱したように「世の中の富の80%は20%の人に集中する」のです(パレートの法則)。

経済学者の間では「80対20の法則」とも呼ばれ、20%の顧客が売上の80%をつくるとも解釈されています。

どこの会社でも大口の取引先は20%程度。いくら取引先の数がたくさんあっても、その20%の中の1社と取引がなくなるだけで、あっという間に業績が悪化することもあるのです。

ですから、営業マンが必死で開拓した取引先も大口取引でない限り、あまり会社に貢献しているとはいえないのです。

自分が働いている業界では当たり前のことが、周りから見れば驚きの対象だということもあるでしょう。いずれにせよ、ウラ事情を知っていると、買い物や大きな契約の際など、有利になることもあるかもしれません。

(文/平野鞠)

 

【参考】

丸秘情報取材班(2016)『お客に言えないまさかのウラ事情』青春出版社

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