ちょっと時代遅れな「お礼はがき」1枚が会社の売上を伸ばす理由

  • LINEで送る
2016.07.15

suzie.20160714

インターネットが発達した現代において、連絡の手段としてはパソコンやスマートフォンのメールを使用することが一般化しています。

しかしそんななか、「お客との関係づくりにおいて、『手書き』によるお礼はがきの重要性が高まってきています」と主張するのは、『1枚のはがきで売上げを伸ばす方法』(竹田陽一著、あさ出版)の著者。

従業員100人以下の会社を専門にしているという経営コンサルタントです。

■なぜ「お礼はがき」を出すことが重要なのか

でも、お礼はがきを出すことが、なぜそれほどまでに重要なのでしょうか? 「お礼はがきを出すことは、決して軽視できる仕事ではありません」と著者が強調する理由は、果たしてどこにあるのでしょうか?

そのことについて、著者はこう記しています。

「お礼はがきを出し続けることによって、お客から好かれて気に入られ、忘れられない存在となり得るから」

そして、それは、継続的に自社の商品や有料サービスの購入者になってくれることを意味するともいいます。

そうしたお客が購入のために出してくれたお金が、自社の利益につながっていくということ。

つまり本書ではそのような考えに基づき、お礼はがきを出す「仕組み」のつくり方から文例までを幅広く紹介しているわけです。

では、お礼はがきの原点ともいえる「1枚のお礼はがきでuriagewonobasu12カ条」を見てみましょう。

[第1条]すべての経営はお客からはじまり、すべての利益はお客のお金から生まれる

[第2条]商品をどこで買うかの決定権は、お客が100%持っている。一方、売るほうの決定権は0%である。お客は自分の気に入ったところを優先して選ぶ、と心得よ。

[第3条]お客は、自分に関心を示し、自分を知るために努力する人を好きになる。

[第4条]もっとも価値ある知識は、お客について知ること。お客の仕事内容と生き方にもっと関心を示し、お客の情報を本気で集めよ。

[第5条]真の財産はお客の数である。利益発生源のお客台帳をつくり、内容の充実にもっと時間と人手をかけよ。

[第6条]訪問による面会やご来店、それにお客の紹介や銀行送金は新たな出会いである。そのつどお礼はがきを出し、出会いに感謝せよ。

[第7条]商品をお買い上げいただいたお客を、決して忘れてはならない。と同時に、お客からも忘れられてはいけない。

[第8条]お客との人間関係を維持するためには、売込みを抜きにした「まごころはがき」を年4回出し、固定客の増加に取り組め。

[第9条]はがきは、形の変わった「営業パーソン」である。競争条件が不利な会社は、日本郵便の職員を嘱託営業社員と考え、もっと積極的に使って営業力を強化せよ。

[第10条]お客との音信不通が、売り上げ不振のもっとも大きな原因になる。はがきを「ついでの仕事」と軽く見るな。自分のモノグサや筆不精を自慢するな。

[第11条]社員全員がはがきを出しやすくするために、はがきを出すタイミングのルール化」「専用のはがき」「モデル文章」の3点セットを準備せよ。

[第12条]1日30分、はがきを書く時間を確保し、お客への「まごころはがき」を1日あたり5通、年間では1,000通出し、お客への感謝を態度で示せ。この実行は、自分の人格を磨くことになる。

■お礼はがきはコミュニケーション円滑ツール

この12カ条をご紹介したことには理由があります。これを見れば、ビジネスに対する著者の考え方がはっきりとわかるはずだから。

すなわち、お客のことを考えることがビジネスパーソンにとっての重要な義務であり、大切なお客とのコミュニケーションを円滑にするためのツールとして、お礼はがきを利用すべきだということ。

まずお礼はがきがあるのではなく、お客がいるからこそお礼はがきを大切にすべきだという考え方なのです。

だからこそ、この考えを理解すればお礼はがきの存在価値も理解できるはず。

感謝の心は大切で、ひいてはそれが売り上げにつながっていく。そんなメッセージが、ここには込められているのです。

ぜひ本書の内容にも目を通し、お礼はがきを実践的に活用してみてください。

・なお、「客」という言葉そのものが「神」を意味しており、「客」1文字だけで尊敬語になるという考え方から、本書において著者は「客」を「お客様」ではなく「お客」と表記しています。今回の原稿も、その点に準じました。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※竹田陽一(2016)『1枚のはがきで売上げを伸ばす方法』あさ出版

関連記事