1日1回限定だけど会議でも使える!講演を成功に導く2つの技術

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2016.07.22

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みなさんは、セミナーでの講演、研修などの講師をした経験はありますか?

もしあるかたは、その際の留意ポイントは何でしたか? 「見込み客を獲得すること」「参加者に理解してもらうこと」など、様々な意見があるかもしれません。

市場調査の株式会社矢野経済研究所によれば、2015年度の企業向け研修サービス市場規模は前年度比2.3%増の4,970億円とあります。

企業の人材採用意欲が活発化したことにより、新入社員向け研修の需要が引き続き増加し、一部では研修施設や講師の供給が追い付かない事態も発生しているようです。

外部の供給が追いつかない場合は、内部社員のアサインも充分に想定ができます。

いずれにしても、講演や講師の機会がいつ何時あなたにやってくるとも限りません。自らのキャリアアップのためにスキルは磨いておきたいものです。

私も講演や講師をすることがありますが、実は講演を成功させるポイントは受講者に内容を理解させることや納得してもらうことではありません。その場面で否定的な意見を出さないことです。

講演や講師をする際、大人数のほうが弁士は楽なのです。100名を超すような規模になれば参加者との距離が遠いので、話すことに集中することができます。

ところが10~30名程度の小規模ケースでは、お互いの距離が近いため、緻密な関係性を構築できる一方で、進め方にはテクニックが必要になります。

今回は、少人数をシミュレーションしたケースをお話しましょう。

以心伝心という言葉があります。会場の参加者が30名程度であれば、否定的な意見や質問が出ると、それがそのまま会場に伝わって空気や雰囲気が一変することがあります。これは注意しなければいけません。

丁寧に対応することは大切ですが、質問にまともに答えるとドツボにハマることがあります。最初に、「相手を威圧してスポイルする技術」についてお話します。

■1:相手の意見をスポイルする

前提条件は、相手の立場が自分より低いことです。対象が新入社員や新任管理職などで、力関係で自分のほうが勝っている場合です。

それほど難しい質問でない場合は、「Good Question(なかなかよい質問です)」と対応すると良いでしょう。「Good Question」と答えている時点で、自分の立場が上であることを印象づけますから、必要以上に突っ込まれることはありません。

また「Good Question」と答えている間に回答内容を考えることもできます。しかし上から目線の言い方ですから一歩間違えると批判を買います。より一層、丁寧な対応が求められるでしょう。

■2:相手をヨイショしてスポイルする

次の技術の前提条件は、相手の立場が自分より上の場合になります。対象が管理職や上級管理職などで、力関係で自分が同等か劣る場合です。また、より丁寧な対応が求められる局面も該当します。

管理職以上の職責の場合、相手はそれなりに実務経験があり自尊心が高いことが予想されます。相手が間違っていたとしても、自尊心を損なったら大変です。

参加者全体を鳥瞰して、答えることが得策でない場合は、回答をせずに事態を切り抜ける方法を考えなくてはいけません。

このような場合は、「いまの質問は素晴らしいです。先日、○で有名なX社の役員会に出席してきました。そこに同席していた企画担当役員の専務が同じ質問をされました。かなり鋭い質問で、すぐにお答えできないので後ほどで宜しいでしょうか。申し訳ございません」と答えると良いでしょう。

「○とX社の部分」には、その場に相応しいと思われる、商品名や会社名を入れて答えてください。このような対応で「相手の自尊心をくすぐる」ことができます。

まず「○で有名なX社の役員会に出席してきました。そこに同席していた企画担当役員の専務方が同じ質問をされました」という回答をすることによって、「質問者の問題意識や視点は○で有名なS社の企画担当役員の専務と同等」という印象を与えることができます。

実はこの方法はかなり効果的です。相手の自尊心は満足されて、それ以上、話しが難しい方向性に進むことはありません。

場の空気が、ネガティブな方向に派生しそうになった時にも効果的です。相手の太鼓を持ちながらドンドン叩くことをお勧めします。

ここで紹介したスキルは場面を選びません。社内、営業、会議など、全ての場面で応用することができます。

営業会議などでは、上位役職者の声が大きいと、萎縮して意見が出なかったり、否定的な意見に終始してしまったり、論点が分からなくなるようなことがあります。そのような時には使用する絶好のチャンスです。

なお、使用量は1日1回にしてください。使用量を間違えると、途端にウソっぽくなってしまいます。用量、効能などのほか、使用上の注意、副作用に留意してください。使用量はお間違えなく。

(文/コラムニスト・尾藤克之)

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