これで生産性と収入が2倍に!物事をシンプルにする「7つのR」

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2016.08.10

suzie.20160810

『大切なことだけやりなさい』(ブライアン・トレーシー著、本田直之監訳。片山奈緒美訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の原書は、アメリカでもっとも著名なスピーカーのひとりであると同時に、ビジネスコンサルタントの権威としても著者が2001年に出版したベストセラー。

そして本書は、2009年に実業家・本田直之氏の監修のもとで刊行した翻訳版を、さらに新装改題版として刊行したものです。

展開されているのは、「半分の労働時間で生産性と収入を倍にできる」という考え方。

きょうは「シンプルであること」の重要性を説いた第3章「すべてをシンプルにせよ」から、「シンプル化のための7つのR」をご紹介しましょう。

■1:「よく考える(Rethinking)」

やるべきことが山積しているのに、あまりにも時間がなくて途方にくれることは誰にでもあるものです。そんなときは手を休め、「もっといい方法がないだろうか?」と自問しようと著者は提案します。

どんな仕事でも、まわりからの抵抗や圧力を感じたり、問題点に気づいたりしたとき、それを無視して前に突き進んではいけないというのです。

だから大切なのは、社外コンサルタントとして雇われたつもりで、現状を査定してみること。客観的に見て、どんな処置をアドバイスしたらいいのかを考えてみるわけです。

広い視野で、なんでも受け入れる心を持つ。そして、いまのアプローチ法が間違っている可能性を真摯に受け止めるべきだといいます。

■2:「再評価する(Reevaluating)」

新しい情報を手に入れたときに大切なのは、「いまのやり方で間違いがないか」を見つめなおすこと。ゼネラル・エレクトリック社の元会長兼CEOであるジャック・ウェルチは、これを「真実の原則」と呼んでいるそうです。

そして「真実の原則」によれば、「自分自身に100%正直でいること」「いつでもその瞬間から現状に合ったやり方で行動すること」、この2つを守る必要があるのだとか。

「以前はこうだった」とか、「こんなはずではない」などと考えてはいけないわけです。

■3:「再編成する(Reorganizing)」

投入した資金や労力に見合う結果を得るためには、人生や仕事を組み替えることも重要。社会が目まぐるしく変動する時代には、絶えず物事を再編成しなければならないということです。

そこで、まずは職場環境の洗いなおしをし、1日のすべての予定をもう一度組み立てるべき。

仕事の順番や優先順位を見なおし、いま進めている方法よりも、もっとその仕事に適した方法が見つかる可能性に目を向けるべきだというのです。

■4:「リストラする(Restructuring)」

著者によればリストラとは、「自分の時間やエネルギー、資金、手段のほとんどを上位20%の行動に集中させること」。なぜならそれらの活動こそが、大部分の成果と大きな利益を生み出しているから。

そして自分自身の人生をリストラする場合にも、多くの成果を生み出す行動に、時間とエネルギーを集中させることが大切。つまり、いちばん価値のある業務に注意を集中させなくてはならないということです。

■5:「改良する(Reengineering)」

シンプル化するためには、現状の欠点を改良することがもっとも実際的で効果的。

まずは重要な仕事について、業務の開始から終了まで、段階を踏んでリストにまとめる。

そしてはじめは、リストにある作業段階全体のうち、30%を削減する目標を立てるといいそうです。実践してみれば、この削減作業がいかに簡単で、素晴らしい効果をもたらすかがわかるといいます。

そして著者は、以下の「人生と仕事の『改良』の6つの方法」を実践することを勧めています。

(1)ばらばらに進めている幾つかの仕事をひとつにまとめる。

(2)複数の仕事をひとりに任せる。ひとりの裁量範囲を広げると同時に、責任を増やす。

(3)特定の仕事を外注する。その分野を専門にしている他企業や第三者に外注する。

(4)他の人や他の部署に委託する。

(5)必ずしも必要とはいえない仕事をやめる。

(6)仕事をやり遂げるための障害を減らして効率を高めるために、仕事の順番を変える。

■6:「最初からつくりなおす(Reinventing)」

激動する時代においては、6カ月から12カ月ごとに自分自身と自分の仕事を更新していかなければならないのだとか。

すべてを白紙に戻してから考える癖をつけることが大切で、まずは自分にこう尋ねてほしいと言います。

「もう一度ゼロからはじめるなら、同じ手順で取り組むだろうか?」

生涯を通じてさまざまな仕事や地位につくからこそ、しっかり前を見つめ、自分がやりたいことを考えるように心がけてほしいと著者はいいます。そして、次のように自問することも大切。

「私の次の仕事はなんだろう?」

「専門にする仕事はなんだろう?」

「自分はなんになりたいのだろう?」

こうした質問を自分に投げかけ、自分で答えを見つけなければならないということ。

■7:「コントロールを取り戻す(Regaining Control)」

この段階までくれば、新しい目標を定め、新しい計画を立てているはず。そして、あらゆることに自分で責任を持つことによって、自分の人生を自分でコントロールしはじめているはず。

「いいことが起こりますように」などという受け身の姿勢ではなく、自ら行動し、自分の力で「いいこと」を起こすようになるということ。それは自分で、自分の時間と人生に責任があると理解したからなのだといいます。

著者の主張はシンプルかつ実用的、そしてパワフル。人生に勢いをつけたい人にとって、大きな力となってくれるはずです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※ブライアン・トレーシー(2016)『大切なことだけやりなさい』ディスカヴァー・トゥエンティワン

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