アポ数確認は不要!営業マンが結果を出すために本当に必要なこと

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2016.08.17

suzie.20160817

『まんがでできる 営業の見える化』(長尾一洋著、久米礼華イラスト、あさ出版)は、「どうすれば売れるのか」についての仕組みをマンガで解説したもの。

その根底にあるのは、営業で「なにか問題がある」「思うようにいかない」ということがある場合には、それを「見える化(可視化)」することが必要になるという考え方です。

そこで、製菓会社に勤める「営業女子」の奮闘を通じ、営業を可視化するためのポイントを紹介しているわけです。

しかし残念ながら、まんがをここで紹介することはできませんので、そのストーリーを補足した「おさらい」の部分から、要点を抜き出してみたいと思います。

■営業マンの活動が気になってしまう理由

営業の可視化とは、「営業マンをチェックする」ということだと考える人がいるかもしれません。

営業マンは客先に行くのが仕事であり、基本的にその活動は上司や同僚から見えなくなってしまうもの。そのため、「可視化したい」というニーズが高くなるということです。

早い話が、「サボッていないか」が気になるということですが、それはなぜでしょうか? 簡単な話で、会社は営業マンに固定給を払っているから。

業績に連動する歩合部分が多少あったとしても、固定部分の給与を払っていれば、「給与分、働いているのか?」「同じ給料で何件回ったのか?」ということが気になってしまっても無理はないということです。

■アメリカの営業マンは成果報酬型が多い

ところで、「セールスレップ」と呼ばれるフル・コミッションの営業マンが多い米国では、日報もないのだといいます。

売れた分だけ報酬を支払うわけなので、「何件訪問したか」「何本電話をかけたのか」「何時から何時までなにをしたのか」というようなことはどうでもよく、見込み先の情報だけがあればいいということ。

日本でもフル・コミッションの形式をとる営業では日報はほとんど書かれていませんが、それでも固定給部分を支払うことが少なくないのだとか。

そのため、日報を行動管理に使っていることが多く、「営業の可視化」=「営業マンの行動の可視化」と考えてしまうのだといいます。

しかし問題は、行動管理を目的として日報を書かせても、都合の悪いことは書かず、ごまかすようになるということ。

これを「行動管理日報の悪循環」と呼ぶそうですが、これでは日報が形骸化してしまい、営業の可視化も進まないわけです。

つまり、営業マンの行動管理をするだけでは、継続的に業績を伸ばすことはできないということです。

■営業の進め方の「標準プロセス」作成を

営業を可視化するためには、まず見るための「ものさし」や「尺度」を決めなければならないといいます。それが、「標準プロセス」。

これによって営業活動の基本的な進め方を統一し、それを基準にして「自分の商談がどこまで進んでいるのか」を測るというわけです。

標準化したものがないと、営業マンが日報を書いても、「訪問したかどうか」「そこでなにがあったか」を羅列しただけのものになってしまうため、「ものさし」をつくるという考え方です。

■標準プロセスがあれば進捗度もわかる!

標準プロセスを決定するためにまず必要なのは、検討するメンバーを選出すること。

具体的には営業力の高い成績優秀者、いろいろな顧客や商品を知っているベテラン営業、そして営業をマネジメントする立場の営業管理者で構成し、5~7名程度で検討会議を行うというのです。

そこで標準プロセスをつくるわけですが、難しいことではないとか。

ホワイトボードに営業の手順・進め方を、意見を聞きながら書き出していく。あるいは付箋を使って貼っていく。そんな作業を続けていると、「おおむね、これが標準パターンだな」といえるものが見えてくるというのです。

企業によっては、案件種別ごと、商品カテゴリーごとに進め方が違うというケースがあるので、必要に応じて検討することが大事。

このとき、ベテラン営業マンが我流でやっているようなことは無視していいのだとか。無理してベテランを標準プロセスに従わせる必要もないといいます。

あくまで尺度をつくることが目的なので、まずは標準プロセスを確定させることが大切だということです。

そしてできあがったら、その標準プロセスに従って若手や部下の指導を行うようにする。これには、ベテランが我流を若手に教え込まないようにするという効果もあると著者はいいます。

標準プロセスが決まれば、商談の進捗度も明確になり、どのプロセスで商談が滞留しているのかというようなことも可視化されるというわけです。

このように営業マンに欠かせない大切なことを、まんがでわかりやすく解説しているため、無理なくノウハウをつかめるはず。営業マンは、手に取ってみるといいかもしれません。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※長尾一洋(2016)『まんがでできる 営業の見える化』あさ出版

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