2時間の作業が5分で終了!なぜExcelで時間短縮できるのか

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2016.08.29

suzie.20160828

「1日2時間かかっていた作業を5分で終わらせる時短のコツ」というキャッチフレーズからもわかるとおり、『絶対残業しない人がやっている 超速Excel仕事術』(奥谷隆一著、あさ出版)は、Excelで時間短縮するためのコツを明かした書籍。

著者は、クライアント先の外資系企業でExcelを利用したシステムを構築・運用するプロジェクトに従事したことをきっかけに、現在まで20年以上にわたり、Excelを活用した業務の効率化を推進しているという人物です。

しかし、なぜExcelで時短が可能になるのでしょうか?

■少し工夫するだけで大幅な時短が可能

企画書や提案書、さらには決算書類まで、ひと昔前まではデスクワークのほとんどは紙の作業で行われていました。

いまは、それら多くの作業がExcelに置き換えられたわけです。しかし、紙で手書きしていたことを、単純にExcelへの入力に置き換えただけでは、まだまだExcelを有効活用できているとはいえないと著者は主張します。

もともとExcelとは、仕事の作業効率をアップするための「道具」。

にもかかわらず多くのビジネスパーソンは、Excelのことをわかったつもりでいながら、「Excelを使う」ことにばかり気持ちを奪われてしまいがちだというのです。

その結果、平気で延々と手作業で入力したり、データのコピペを繰り返したりして何時間も浪費することになってしまうということ。

しかし、それらの作業のほとんどは、Excelの使い方を少し工夫するだけで、数分で片づくようになるといいます。

■Excelの作業に共通するプロセス

著者によれば、Excelを学ぶ最大のメリットは「時間が手に入る」こと。

入力作業にやたらと時間がかかったり、コピー&ペーストをしたら罫線まで消えてしまってなんども罫線を引きなおしたり、似たような表をたくさんつくった結果、どのデータが正しいのかわからなくなってしまったり……。

そんな経験のある方も少なくないと思いますが、そうしたムダな1~2時間が、たった数分で済むようになるわけです。

作業時間を短くできない人は、「時間がない」といいながらいつまでも作業をやっているもの。その結果、知らず知らずのうちに家族と過ごす時間や趣味の時間などを失い続けることになります。

でも、そういう人たちは、Excel業務になぜそんなに時間がかかってしまうのでしょうか? そのことを解き明かすためには、Excelの作業に共通する仕事の流れを把握することが大切だといいます。

1.ファイルを開く(あるいは新規作成する)

2.数字、文字、図(グラフを含むオブジェクト)などの編集作業をする

3.書式設定で形を整える

4.印刷する

5.ファイルを保存して閉じる

印刷しなかったり、図形を使わなかったりする場合もあるとはいえ、それ以上のプロセスが発生することはないわけです。

■時間短縮の鍵は「ピボットテーブル」

なお、このプロセスを時間がかかっている順に並べ替えると、2.[編集] → 3.[書式] → 4.[印刷] → 1.&5.[ファイル操作]の順になります。

そしてExcelをうまく活用している人は、特にこの上位2つのプロセス[編集]と[書式設定]に関する操作を上手にこなしているというのです。

そして、この[編集]と[書式設定]の役割を同時に行う最強の機能が「ピボットテーブル」(データをさまざまな形に加工、分析する機能)。

ピボットテーブルをうまく活用することが、「残業をしない人」への近道になるということ。

現代の企業においては、スピードが最優先されるもの。会議で質問が飛んできたときにも、迅速な対応が求められます。

だからこそ、そんなとき、映していたパワーポイントからサッとExcelのデータに切り替え、ピボットテーブルで大量のデータをまとめなおし、リアルタイムに回答できれば評価も高まるはず。

また、会議前に自分でデータ分析をする際にも、ピボットテーブルは役立つそうです。切り口を一瞬で変更しながら情報を見ることができるので、短時間で臨機応変なチェックが可能。

■使いこなして圧倒的な結果を出すべし

しかもピボットテーブルは、決して難しい作業ではないといいます。それどころか、難しい数式や関数を使うことなく、マウスのドラッグ&ドロップだけで直感的に扱えるため、Excel初心者でも積極的に活用できるというのです。

もちろん、Excelをうまく使ったからといって、それ自体が評価されるわけではないでしょう。

しかし、Excelを使いこなして圧倒的な結果を出せば、楽に時短ができ、周囲からの評価もアップするというわけです。

こうした考え方を軸とした本書では、ピボットテーブルの機能を中心に、Excel業務効率化のカギとなる[編集]と[書式設定]における時短のワザが紹介されています。

それらをここでご紹介するわけにはいきませんが、図版も豊富も盛り込まれていてわかりやすい内容。

デスクサイドに置いておけば、いざというとき役に立ってくれそうです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※奥谷隆一(2016)『絶対残業しない人がやっている 超速Excel仕事術』あさ出版

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