みなさんは昼休みをどんなふうに過ごしていますか?
外食するのが楽しみという人もいれば、少しでも仕事を進めるために自分のデスクでランチを食べるという人もいるでしょう。
株式会社新生銀行が20~50代を対象に行った調査では男性会社員の昼休みの平均は30.6分、女性は38.5分でした。
また、男性の26%、女性の23.5%は仕事をしながら昼食をとっているそうです。
休憩時間まで仕事をしているなんて日本ならではと思いがちですが、実はこの傾向はイギリスも同じ。
イギリス人の昼休みの平均はなんと28分。66%は自分のデスクで食事をしているそうです。
ところが、きちんと昼休みをとらないことは仕事の内容や健康面にも影響があるということが明らかになっています。当てはまる人は要注意です!
■66%のイギリス人はデスクで昼食をとっている
マスターカードと調査会社イプソスモリが16歳~75歳まで1,300人以上のイギリス人を対象に行った調査によると、イギリス人の昼の休憩時間の平均は28分で、十分に休みをとれたのはわずか17%だということがわかりました。
さらに12%は昼休みをまったくとらない、もしくは滅多にとらないそう。
その理由の多くは、時間がないからというもの。
そのため、5人中3人が弁当を持参し、66%が自分のワークスペースで食事をとっているといいます。
また、昼休みに外食をしたことがないと答えた人は36%にものぼります。
■デスクでの食事は肥満や心臓病のリスクになる!
イギリスのテレビ番組『The Apprentice』に出演するマーガレット・マウントフォールド氏はイギリスの職場に昼休みを取り戻すように呼びかけています。
彼女はそれまでの環境の中で、多くの人が自分のデスクで流し込むようにサンドイッチを食べる光景を見てきたといいます。
しかし、そんな状況では仕事の効率は上がらず、クリエイティブな発想ができなくなるということが研究でも明らかになっています。モチベーションが下がり、健康を害してしまうこともあるのです。
また、昼休みを自分の席で過ごす人にとって問題なのは、長時間椅子に座ったままになること。この習慣を続けていると肥満や心臓病、糖尿病などのリスクを高めることになります。
1日7時間以上のデスクワークの人が週に150分未満しか運動をしていないと、寿命を縮める恐れがあるというデータもあるのです。
そのためイギリスの保健省は、デスクワークの人は30分に1度は椅子から立つようにアドバイスしています。
昼休みに外で時間を過ごすことはより健康で幸せを感じる上で役立つことが明らかになっています。そのため、上司が率先して外に出やすい環境をつくることが大切です。
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ランチをサクッと終わらせて仕事を進めるのは一見効率的に思えますが、きちんと休んだ方がモチベーションを保てるということがわかりました。
また別の調査では、昼休みにスマホでゲームなどをすると、リフレッシュできたという感覚を持ちづらいこともわかっています。
少しの時間でも散歩や読書、おしゃべりなどでうまくストレスを発散することをおすすめします。
(文/平野鞠)
【参考】