満員電車に残業、上司の嫌味に後輩の追い上げ、社会人になるとなんだか大変なことばかり増えて、帰宅したとたん体力限界バタンキューってことも多いですよね。
筆者が周りの友達と会っても、学生のときは恋バナに花をさかせていたのが、今では、自分の体の不調と社内の嫌な奴自慢というなんとも後ろ向きなテーマで背中を丸めながらお酒を飲む始末。
忙しい毎日を送る社会人のみなさん、楽しみ減っていませんか?
そこで今回、30代の男女300人に「社会人になってから楽しみは減りましたか?」と質問してみたところ、36%もの人が減ったと答えたのです!
人生は、学生歴より社会人歴のほうが長いというのに、およそ3人に1人が楽しみが減ったと感じているなんて、日本の幸福度が下がってしまいます!
ちなみに男性は41%、女性は31%と、男性のほうがより減ったと感じているようです。でも、社会人になったからといって楽しみ減ってないし、「むしろエンジョイ!」な人が64%いたのも事実です。
そしておもしろいことに、楽しみが減ったと思うか思わないかは、まさに裏表、正反対の捉え方の違いだったのです! ちょいと発想の転換をするだけで、天国と地獄。具体的にその内容を見ていきましょう。
■減った楽しみツートップは旅行と趣味!
楽しみが減った派の男女共通は旅行ができなくなったこと。
「時間的な制限ができ旅行に行きにくくなってしまった」
「旅費が高い時期にしか長期の休みが取れず海外旅行に行けない。国内旅行も旅費が高い土日しか行けないので足が遠のく」
「旅行に行きたくても仕事のスケジュールなどで海外などには行きにくい」
学生時代は時間がたっぷりあるので気ままに行けた旅行も、時間的制約のある社会人には難しいもの。行きたいけど行けない、駅でついとってしまったパンフレット、うちの部屋のすみで埃をかぶっています。
次に多かったのが趣味できなくなったことです。
「ゲームをする時間が減った」
「趣味は基本的に寝ることになりました」
「趣味がなくなりました」
それもこれも、「仕事に追われて自由時間が激減したため」「仕事に疲れて休みの日に出かける余裕がない」など、忙しさが起因しているようですが、それにしても寂しい……。
もちろん仕事は大切ですが、それだけになってしまうと、人間的な魅力がなくなってしまいそうですよね。
■減っていない派の秘訣はお金にあり
一方、減っていない派は、同じ旅行が 社会人ならではの楽しみになっているのです。
「社会人になってからの方が金銭的に余裕があるので旅行に行ける」
「お金に余裕が少しできたので、旅行など自分へ投資できるようになった」
「海外旅行に行くお金ができた」
学生時代にはなかなか手に入らなかった武器、お金。どうやらこれが減っていない派のポイントになっています。
「ちょっとくらいなら高い時期だって、旅行に行けちゃうのが社会人!」と開き直るぐらいでちょうどいいのかもしれません。
旅行から戻ったら、「使ったお金をまたバリバリ稼ぐぞ!」と今後の活力にもなるってものです。そして先ほどあんなにネガティブだった趣味においても、減っていない派はがぜんポジティブ。
「自分でお金を稼ぐようになって自由にやりたいことに使えるようになった」
「休みを取れる時間は減りましたがお金はあるので趣味の舞台鑑賞によく行っています」
「楽しみがないとストレスがたまるので逆に趣味が増えた。ディズニーの年パスを買った」
かえって趣味が増えているという意見が目立ちます。ここでも、お金が登場しますが、ただお金にものをいわせているのではなく、目的を持って上手に使っているのが減っていない派です。
減ってしまった時間を補うのに使うのがお金、タイムイズマネー的な発想ですよね。自由に使えるお金が増えたぶん、それをどう使うか、その使い方すら楽しみのひとつにしているのです。
「時間が取れないのは確かだけど、時間が取れないなりの楽しみ方を身につけられた」
「自分の時間は少なくなったが、社会人になってから色んな楽しさを知った」
「楽しみは自分で探すので減った感じはないです」
減っていない派の前向きな意見は、楽しみが減ったと思う人の参考になるはずです。「忙しい」と嘆いてばかりいるのではなく、自分から積極的に楽しみを見つけていきましょう。
女性の一人旅ツアーなど、友達と予定が合わなくても、自分のあいたときに一人でも参加できる楽しみを普段から探しておくといいですね。
少々の疲れなら、楽しみが癒してくれます。心ときめく毎日のために、楽しいこといっぱい探しましょう!
(文/猫野うた)
【調査概要】
調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』
調査期間:2015年2月25日(水)
調査対象:全国30代の男女300名