1位は7万6千円も違う!男女の賃金格差が激しい職業トップ10

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2015.04.09

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みなさんは、男女間の賃金格差を意識したことはありますか?

じつは、日本は男女間の賃金格差が大きい“男女格差社会”です。一般労働者の平均賃金は、男性が32万9,600円、女性が23万8,000円(ともに月額)で、賃金格差は72.2%(2014年、男性の賃金を100としたときの女性の賃金割合)。

単純計算で月額9万1,600円も違います。この水準は、34か国からなるOECD(経済協力開発機構)の中でも韓国、エストニアに次いでワースト3位です。

しかしこれはあくまでも全体の平均です。気になるのは、同じ仕事をした場合にどれくらい差がついているのか。

残念ながら、日本では多くの企業が男女間の賃金格差を計算したこともないという状況で、職種別の格差に関する調査はありません。

そこで、一般労働者の男女間賃金格差が82.5%(2014年)と、少しだけ日本の先を行くアメリカのリアルな数字を見てみましょう。

■男女の賃金格差が激しい職業トップ10

アメリカの報道機関『USA TODAY』が、このほど労働統計局が発表した2014年のデータをもとに、最新の職種別賃金格差ワースト10を報じているのです。

対象は男女各5万人以上の賃金データが得られた196職種で、金額は週あたりの賃金の中央値。(1ドル=120円で換算)一週間単位で、驚くほど格差があることが明らかになっています!

[10位]化学メーカーなどの検査・分析・選別・試用・計量担当者・・・賃金格差:70.5%

女性:578ドル(6万9,360円)/男性:820ドル(9万8,400円)⇒週に242ドル(2万9,040円)の格差

[9位]おもに大学の教師および専任講師・・・賃金格差:70.5%

女性:772ドル(9万2,640円)/男性:1,096ドル(13万1,520円)⇒週に324ドル(3万8,880円)の格差

[8位]小売販売員・・・賃金格差:70.3%

女性:491ドル(5万8,920円)/男性:698ドル(8万3,760円)⇒週に207ドル(2万4,840円)の格差

[7位]製造業の労働者および現場監督者・・・賃金格差:70%

女性:659ドル(7万9,080円)/男性:942ドル(11万3,040円)⇒週に283ドル(3万3,360円)の格差

[6位]営業および関連する職種・・・賃金格差:70%

女性:664ドル(7万9,680円)/男性:949ドル(11万3,880円)⇒週に285ドル(3万4,200円)の格差

[5位]ビルなどの清掃、管理および現場監督者・・・賃金格差:69.4%

女性:500ドル(6万円)/男性:720ドル(8万6,400円)⇒週に220ドル(2万6,400円)の格差

[4位]財務系の管理職・・・賃金格差:67.4%

女性:1,127ドル(13万5,240円)/男性:1,671ドル(20万520円)⇒週に544ドル(6万5,280円)の格差

[3位]有価証券・コモディティ型保険の販売員および金融商品の販売代理店・・・賃金格差:65.1%

女性:883ドル(10万5,960円)/男性:1,356ドル(16万2,720円)⇒週に473ドル(5万6,760円)の格差

[2位]内科医および外科医・・・賃金格差:62.2%

女性:1,246ドル(14万9,520円)/男性:2,002ドル(24万240円)⇒週に756ドル(9万720円)の格差

[1位]個人金融アドバイザー・・・賃金格差:61.3%

女性:1,004ドル(12万480円)/男性:1,637ドル(19万6,440円)⇒週に633ドル(7万5,960円)の格差

必ずしも日本でこれらの職種の格差が大きいとは限りませんが、生々しい数字が並びます。1位の個人金融アドバイザーは、格差が日本円にして週あたり7万5,960円。

同じ水準の教育を受け、同じ条件で同じ仕事をこなしても男女間でこんなに差がついているとしたら、とても他人事とは思えませんよね。しかも、日本はアメリカよりもさらに平均格差が大きいのですから!

■男女の賃金格差があまりに激しい理由

『USA TODAY』では、アメリカの男女間賃金格差の要因として、妊娠・出産による離職のほか、女性は男性ほど賃金について雇い主と交渉しないこと、勤務時間が長い職種に就きづらいことを挙げています。

自らの権利について積極的に主張するイメージの強いアメリカの女性でも金銭面の交渉をしない傾向にあるとは少し意外ですよね。でも、こうした要因は日本にも大いに当てはまるものばかりです。

ゆるやかにですが、格差の是正は進んでいます。終身雇用制度が一般的だった日本でも、能力に応じた給与制度が徐々に浸透し、育休制度の充実や女性管理職を増やす取り組みも始まっていますよね。

更なる格差の是正のためには、まず当事者である私たちが意識すること。日本では、給料の中身について口に出さないことが美徳とされがちですが、知らずにいることが損にもなりかねません。

個人の力で変えることはなかなか難しい問題ですが、まずは今手にしている報酬が妥当なものかどうか、給与明細を引っ張り出して改めて考えてみることから始めてみませんか?

(文/よりみちこ)

 

【参考】

10 jobs with the highest gender gap―USA TODAY

Median weekly earnings of full-time wage and salary workers by detailed occupation and sex―BUREAU OF LABOR STATISTICS

平成26年「賃金構造基本統計調査」―厚生労働省

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