『「めんどくさい」がなくなる本』(鶴田豊和著、フォレスト出版)の著者は、行動心理コンサルタントとして、多くの人々の悩みを解決してきたという人物。
そしてそんな立場から、「めんどくさい」を喜怒哀楽、嫉妬に続く第6の感情だと定義づけています。そこで本書では、「めんどくさい」という感情とうまくつきあい、なくしていく術を紹介しているわけです。
■「めんどくさい」がなくなる4つの原則
著者によれば、「行動するのがめんどくさい」をなくすには4つの原則があるとか。
第一の原則:「やらなきゃいけないこと」を減らす
第二の原則:「やらなきゃ」と思わないようにする
第三の原則:「やらなきゃ」と思っても、いろいろと考えない
第四の原則:工夫して、とにかく行動する
きょうはこのなかから、「第二の原則:『やらなきゃ』と思わないようにする」をクローズアップしてみましょう。
■「やらなきゃ」と思わないようになる
「やらなきゃ」と思わないようになることは意外に簡単。それは、「やらなきゃ」という考えを、「やりたい」とか「やってもいい」と変えることだそうです。たったそれだけのことで、「めんどくさい」という気持ちがなくなるということ。
では、どうすれば「やらなきゃ」と思わないようになるのでしょうか? このことのついては、2つのステップがあるのだと説明しています。
ステップ1:自由な心を取り戻す
「自由な心を取り戻す」とは、言い換えれば「自由な心が失われている」ということ。だとすれば、自分自身がいま「〜しなきゃ」と思っていることは、「すべて頭のなかの幻想だ」と認識すべき。
実際には、この世のなかに「しなきゃいけないこと」など存在せず、それは自分が思い込んでいるだけだということ。だから、認識が変われば人生も変わるわけです。
「しなければならない」と思っていた仕事が、「したい」仕事に変わったとしたら、毎日の気分は確実に変わるもの。そのためにも、子どものころのように自由な心を取り戻すべきだと著者は主張しています。
ステップ2:「やらなきゃ」の2つの置き換え
「やらなきゃ」と思わなくなるための便利なツールは、「やらなきゃ」の2つの置き換え。
(1)「〜やらなきゃ」を「〜する必要はない」に置き換え、
(2)そのあと、「〜やらなきゃ」を「〜やりたい」に置き換え、その理由を挙げる。
このような置き換えをすることで、自分の認識がより自由になり、選択肢が増え、気分が楽になるというわけです。
(文/印南敦史)
【参考】
※鶴田豊和(2015)『「めんどくさい」がなくなる本』フォレスト出版