『肌のきれいな人がやっていること、いないこと ~月1万人を診る人気皮膚科医が自分の肌で試した本物の美肌法』(菅原由香子著、あさ出版)の著者は、20年間にわたって肌荒れに悩み続けてきたのだそうです。
皮膚科医になったのも、「この肌をなんとかしたい」という思いがあったからなのだとか。そしてさまざまな実験を重ねた結果、肌荒れを克服したといいます。つまり本書では、その秘密を明かしているわけです。
◼クレンジングはやさしいタッチで
素肌力を発揮させるための重要なポイントは、クレンジングと洗顔。ただし、クレンジング剤を手にとって、ぐるぐる目の周りをこすり、顔全体をゴシゴシするのは厳禁。ゴシゴシこすると皮膚の構造が壊れるからです。
そしてクレンジングに力はまったく必要なく、皮膚が動かないくらいのやさしいタッチで、表面を指がすべるような感じで行なうのがベスト。
◼︎美肌のためには洗顔も力が不要!
洗顔も同じで、泡立てた石けんを肌につけるだけで、泡の吸着成分が汚れを落としてくれるのだとか。石けんの泡だけが肌につくように、フワフワの泡で洗うと、ダメージが加わらないといいます。
◼︎強いシャワーを顔にかけてはダメ
また、強いシャワーを直接顔にかけると、シャワーの刺激がシミをつくってしまうので注意。
40℃くらいのぬるま湯で流すと、保湿成分や脂分も流されてしまうため、弱い水圧で、冷たく感じる程度の温度(20~25℃)ですすぐといいそうです。
◼︎美髪になるシャンプーのポイント
シャンプーは一度肌につくと、しばらくとれないため、顔によくないのだと著者。
一番いいのは、石けんで洗髪し、化学物質は一切使わないこと。最初は抵抗があるでしょうが、続けていると頭皮と髪本来の健康が戻ってくるといいます。
なお液体の石けんシャンプーやリンスよりも、固形石けんの方が刺激が少なくていいそうです。リンスの代わりには、薬局で売っているクエン酸を。
◼︎美髪になれる“石けん洗髪”の仕方
最後に、石けん洗髪の仕方を21ページから引用しておきます。
(1)洗髪前にブラッシングする
(2)手で頭皮をもみ込むようにしてシャワーでよくすすぐ
(3)固形の石けんを頭皮に軽くすり込むようにして泡立てる。洗うのはあくまでも頭皮で、髪の毛を洗うのではないことを意識
(4)1回目は泡立たなくても気にせずさっと済ませ、洗い流して、2回目できちんと泡立てて頭皮を指の腹で洗う
(5)石けんをよく洗い流す
(6)ティースプーン1杯くらいのクエン酸を手の平に数回に分けて取り、髪の毛全体にいきわたるようにつける。クエン酸は髪の毛についた水分で溶けていく(石けんで洗髪して髪の毛がアルカリ性に傾くとキューティクルが広がるので、クエン酸で普段の髪の弱酸性に戻す)
(7)頭皮をマッサージする
(8)よくすすぐ
以上、化学物質などの刺激を避け、ナチュラルに徹することがポイントといえそうです。
(文/印南敦史)
【参考】
※菅原由香子(2015)『肌のきれいな人がやっていること、いないこと ~月1万人を診る人気皮膚科医が自分の肌で試した本物の美肌法』あさ出版