与えられた仕事を全部やるのは間違い?実は「8割」捨ててもOK

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2015.05.02

suzie.20150502

『インバスケット』とは、架空の人物になり切り、制限時間内により多くの案件を高精度かつ正確に処理することを目指すバーチャル・ビジネス・ゲーム。古くは1950年代に、アメリカ空軍で使われていたトレーニング手法なのだそうです。

『たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく』(鳥原隆志著、KADOKAWA/中経出版)の著者は、そんなインバスケットの第一人者。

本書ではそんな実績に基づき、インバスケットの思考法を解説しているわけですが、印象的なのは、「仕事の8割は捨てていい」と断言している点です。

◼︎実はやめることが大切だった!

著者のかつての仕事は、店舗での売り場指導。手帳には、1日4店舗ほどの巡回スケジュールがびっしり。そして当時の目標は、“担当店舗を1週間ですべて回ること”だったのだとか。

しかし「計画どおり、全店を巡回した」という達成感こそあるものの、成果は上がらず。そして考えた結果として気づいたのは、上司に「1週間で全店巡回した」と伝えるために仕事をしているということだったといいます。

「やらなければならない」と思っていることが、街とハズレな仕事につながっていたということ。そこで、1週間で巡回することをやめたそうです。

ちなみにここで著者は、“やめる”という行動は、“やる”以上に重要だと説いています。理由は、やめてみないと、新しいことをやる時間が生まれないから。

◼︎たった2割だけでも充分な成果が

その後の著者が実践したのは、“自分が解決しないといけない問題”がある店舗を重点的に巡回し、指導すること。問題のあるお店には丸1日張りつき、ときには2~3日連続で指導したこともあったのだとか。

巡回した店舗の数だけでいえば以前の2割ほどになったものの、確実に成果は上がってきたといいます。

「すべての店舗を回らなければならない」と思っていた人が、「すべてはしなくてもいい」と考えるようになったわけですから、不思議な話でもあります。

しかし実際のところ、いままでやってきたことをやめてみると、「すべてをやらなくてもよい」ことがわかるのだそうです。

極論をいうなら、いまやっている仕事のなかのたった2割だけでも、充分な成果が出ることもあるということ。これが、「仕事の8割は捨てていい」という考え方の根拠だということです。

大判サイズでイラストも豊富なので、インバスケットに基づく考え方をわかりやすく理解できる内容。その考え方を身につければ、成果を上げる確率が高まるかもしれません。

(文/印南敦史)

 

【参考】

※鳥原隆志(2015)『たった5秒思考を変えるだけで、仕事の9割はうまくいく』KADOKAWA/中経出版

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