95%の女性が犠牲に!エジプト「女性器切除」の残酷すぎる実態

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2015.05.18

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みなさんは、海の向こうに“女性器が切除される女性がいる”という話をご存知でしょうか?

いまだに世界では、女性に対して残酷な差別や人権侵害が存在しています。その最たるものが、アフリカの国々で行われている、いわゆる女性器の切除(female genital mutilation:FGM)です。

エジプト当局の直近の調査で、既婚女性の約92%が女性器の切除を受けていたことがわかり、世界中で衝撃が走っています。

知ることこそが、根絶への第一歩。今回は『International Business Times』を参考に、あまりにも残酷なこの風習の実態を見ていきたいと思います。

■アフリカ女性の出産時死亡率は先進国の175倍

まず、女性器の切除とは、アフリカ諸国で成人儀礼として行われている風習で、女性の外性器(クリトリス、小陰唇、大陰唇)のすべて、または一部を取り除く行為を指します。

女性の性欲を減退させ、結婚前の処女性を守る名目で行われていると考えられますが、実際には、健康への悪影響は極めて大きく、良い側面はまったくありません。

施術中も、施術後も強烈な痛みを伴い、長期にわたって女性の健康に大きな悪影響を与えます。

一応、「お産を軽くするため」という意図もあるようですが、実際アフリカ諸国の出産時の母子死亡率は著しく高くなっています。

WHO(世界保健機関)・ユニセフ(国連児童基金)・UNFPA(国連人口基金)が2003年に共同発表したデータによると、サハラ以南のアフリカに暮らす女性の16人に1人が妊娠・出産時に亡くなっているのです!

この数字は、先進国の175倍です。すべてが女性器切除の影響とは言えませんが、一因であることは確実です。

今回、衝撃の実態を明らかにしたエジプト当局の調査は、15~49歳のエジプト人女性を対象に2000年に行われました。

その多くは9歳から12歳、初潮を迎える前に施されています。中でも、都市部以外の地域で特に多く、95%の女性がこの悪しき習慣の犠牲になっていると考えられます。

性器を切り取ること自体、大きな弊害を伴う危険な行為ですが、問題はそれだけではありません。施術環境の劣悪さも、健康被害の一因となっています。

3分の2以上は、医師資格を持たない土地の助産婦などがカミソリなどを使って不衛生な環境で行います。

親族の女性によって押さえつけられ、麻酔も使わず行われるケースがほとんどで、施術中に大量出血や感染症で死亡するケースもあります。恐ろしい風習だと思いませんか?

■50%以上の女性が悪しき風習を「賛成」!

WHOは、この行為を「女性の健康を著しく妨げる」と非難しています。女性器切除の廃絶を目指す国際運動が展開され、法律で禁止する国も出てくるなど、廃絶に向けた取り組みが進められています。

しかし、この悪しき風習は、いまだ根強く続いているのが現状です。

エジプトで行われた健康調査では、30%の女性が「女性器切除を撲滅すべき」と答えた一方で、50%以上は「伝統的な風習なので、実施に賛成だ」と答えています。

WHOによると、ジブチ、エジプト、ギニア、ソマリアでは2008年時点で90%以上の女性が女性器切除を受けていると考えられます。

こうしている今も、性差別に基づいた暴力的行為に苦しむ人がいます。みなさんは、このような風習があり、逃れられないという事実を同じ女性としてどのように思いますか?

私たち一人ひとりが意識的になることが、差別撤廃の一歩となることを信じています。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

Female Genital Mutilation In Egypt Has Affected 92 Percent Of Married Women-International Business Times

発展途上国で極端に高い妊産婦死亡率―ユニセフ

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