1日は24時間。仕事を持つと、そのうち少なくとも3分の1以上を職場で過ごすことになります。
人生のかなりの時間を過ごすのですから、納得できて、やる気が持てて、できれば自分を成長させてくれる場所を見つけたいものですよね。
問題は、勤めた会社がそんなにすばらしい場所ではなかった場合。がまんして働きつづけるか、すっぱりと見限って次を探すか。これは難しい問題です。
今回は、ニュースサイト『QUARTZ.com』に掲載された記事を参考に、悩めるワーキング・パーソンへの処方せん、「退職を決めてもいい9つのサイン」をご紹介します。
こんな職場だったら、ストレスが溜まる前に退職願を出した方がよさそうです。
■1:職場に行くのが怖くなったら
月曜日が来るたびに「嫌だなぁ」と憂鬱な気分になったり、ため息ばかりつくようになったりしたら退職のサイン。
自分に合っていると思えない仕事のために1週間を暗い気持ちで過ごすことは、きわめて非生産的です。
■2:上司が無能だったら
もし、上司があなたよりも業務について知らなかったり、スキルが低すぎたりしたら、やる気にも影響しますし、意思決定にも困難が生じます。
アンバランスな人事配置を行う会社側にも大いに問題アリ。あなたの時間と能力を無駄にしないためにも、退職を検討したほうがよさそう。
■3:人材流出が始まったら
もし会社自体の存続が危うくなったら、仕事どころではありません。
上層部の人間が離職しはじめたり、小さな経費にまで承認が必要になったり、秘密の会議が増えたりしていたら、会社が危険な状態にある証拠。
こうなったら、早めに手を打つべきです。倒産まで待つと、失業手当はすぐもらえますが(雇用保険に入っていれば、の話ですが)、その後の就職活動で同僚がライバルになってしまうのです。
■4:職場で“蚊帳の外”に置かれたら
もし必要な会議に呼ばれなかったり、同僚はみんな知っているプロジェクトについてあなただけ知らされていなかったりしたら、残念ながらその会社を離れたほうがよさそうです。
職場や上司があなたの能力を生かせなかったのだと割り切りましょう。
■5:情熱を見失ったら
情熱なくして成功なし。もし会社や上司や職場の仲間たちに満足していても、仕事自体に魅力を感じられなければ意味がありません。
今の仕事に夢中になれているかどうかは、とても大切な退職のサインです。あなたの人生の主人公は、あなた自身なのです。
■6:上司が“使えない奴”だったら
悲しいことですが、上の人間に取り入ることばかり考え、自分ではまったく動こうとしない人物が上司になることもあり得ます。
そういう人に限って、あなたの仕事を自分の手柄のように上層部に話したり、自分のミスをあなたの責任かのように吹聴するものです。それは、ドラマ『半沢直樹』(TBS系)を見れば明らかです。
そういう人間の下にいてあなたのキャリアに傷がつくことほど、もったいないことはありません。次の人事異動まで待つことは、デメリットが大きすぎます。
■7:昇進や進歩が望めなかったら
仕事を通してあなたのスキルは磨かれ、働き手としての価値が上がっていくはずです。
もし、同僚は順調に昇進しているのにあなたは同じ業務の繰り返しになってしまっているなら、職場に問題があるか、あなた自身にやりたいことが別にあるのです。
自分に静かに問いかけ、本当にやりたい仕事をもう一度探してみてください。
■8:健康を害してしまったら
健康を犠牲にしてまで働くべきではありません。仕事のストレスは抑うつや不眠、頭痛を引き起こし、病気がちになったり、もっと悪い事態になったりすることもあります。
■9:プライベートが犠牲になっていたら
長い時間働きすぎて自分の時間がとれなくなっていませんか? 仕事のストレスで、家に帰るとみじめな気持ちになっていませんか?
心当たりがあれば、それは転職のサインです。仕事がプライベートをめちゃくちゃにしています。どんどん大事なものを失ってしまいます。
当てはまるものはありましたか? もし職場を離れることに決めたなら、気をつけたいことは2つ。
1つは、退職を切り出すときには「スマートに、前向きに、丁寧に」を心がけること。辞めたい本当の理由をぶちまけても、誰にもメリットはありません。
相手が気持ちよく送り出せるよう、ほかの可能性に挑戦したいという思いをシンプルに伝えるのが大人のマナー。お世話になった感謝も伝えられれば100点満点です。
そして、もう1つは夏のボーナス支給が予定されているなら、それをしっかり受けとってから退職願を提出すること。頭に血が上っていると忘れがちなので、気をつけて!
(文/よりみちこ)
【参考】