3人に2人が休まない!日本と大きく違うアメリカの「産休」事情

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2015.06.10

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働く女性にとって妊娠・出産は大問題! 出産当日と直後は物理的に仕事を休まなければいけません。また、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話はほぼ24時間体制。

昼も夜もなく、1時間おきに寝たり起きたりを繰り返す赤ちゃんへの授乳とおむつ替えで一日が終わります。この間、キャリアのほうは一旦停止とならざるを得ないですよね。

そこで頼りになるのが、国の産休・育児休暇制度。しかし、国によってびっくりするほど大きな違いがあったのです。

今回は、経済関連の情報を扱うアメリカのサイト『MarketWatch』を参考に、日本とアメリカの育児休業取得事情を見ていきましょう。

■アメリカ人の産休取得者は3人に1人!

このほど、ショッキングなアメリカの産休・育休事情が判明! フルタイム労働者の産休取得率は37%となり、減少に転じたのです。

アメリカの産休取得率は、1946~64年生まれのベビーブーム世代の平均が24%、1965~80年生まれの“X世代”の平均が35%、1981~96年生まれのミレニアル世代の平均が48%。

取得率は、時代を追うごとに増えていました。それが、直近の調査では再び“X世代”なみの水準に逆戻りしたのです。

期間も、女性が平均で4.5週、男性は2.3週(取得した人の平均値)。産前産後を通して約1か月で職場復帰とは、日本ではちょっと考えられませんね。

どうやら、産休を取得しなかった65%の中には、出産後数日で子どもをベビーシッターなどに預けて職場復帰するケースもあるようです。

■取得率低下の裏にある“失業の恐れ”

取得率低下の理由の1つは、経済的な問題です。アメリカでは、出産前後12週を最大とする無給の休業制度があるだけで、政府は休業中の収入を保証していません。

これは、先進国では非常にまれなケースです。

情報分析機関・世界政策分析センターによると、世界186か国のうち有給の産休・育休制度を持つ国は96%。ほぼすべての国が、妊産婦の休業とその間の収入を制度で保障しています。

中でも、EUのほとんどすべての加盟国は少なくとも14週の有給の産休制度を持っていて、給料の3分の2以上が保障されています。同センターによればアメリカは186か国中、有給の産休制度を持たないわずか8か国の1つなのだそう。

また、長期の休みはキャリア形成に影響するから、という前向きな理由もあるでしょう。しかし、取得率が下がった最大の理由は失業への恐れです。

調査では、働く女性の77%が「パートナーには産休を取ってほしくない」とも回答。その主な理由としてあげられたのが、「休んでしまったら仕事を失うことになるのでは」という心配でした。

■日本人男性の育休取得は100人中2人

では、日本の育休制度は? 実は、日本の育休制度は世界的に見ると充実している方なのです! 正規労働者やそれに準ずる労働者は、産前6週から産後8週までの産休が労働基準法で保障されています。

また、平成21年に改正された『育児・介護休業法』は出産から1年以内の育休を定め、開始から180日まで賃金の67%、それ以降は50%の『育児休業給付金』を受け取ることもできます。

日本の課題は、制度を十分に活用できない職場環境でしょう。厚生労働省の「雇用均等基本調査」によると、2013年の女性の育児休業取得率は83.0%(前年比0.6ポイント減)。

ですが、これは出産後も仕事を辞めなかった場合の取得率。第一子を妊娠した女性の6割が離職しているという報告もあります。

職場の理解不足や、籍を置きながら長期の休みを取ることが許されない人員不足の現状が、多くの女性に「育休よりも退職」を選ばせているのが実情なのです。

また、男性の育休取得率の低さも目立ちます。厚労省の同調査では、男性の育児休業取得率はわずか2.03%(前年比0.14ポイント増)。アメリカでも男性の休暇取得率は30%です。

子育てに積極的な男性が“イクメン”として評価される時代になってきましたが、育休取得者は100人に2人と、少々さびしい数字です。

アメリカは制度の未整備が、日本は制度を活かしきれない職場環境が働く女性に大きな壁となって立ちはだかっている現状。これを打破して、子育てとキャリア形成を両立する女性が増えてほしいものです。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

Nearly two-thirds of American workers don’t take paid parental leave―MarketWatch

平成25年度雇用均等基本調査(確報)―厚生労働省

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