1本30万円のお茶も必要!ブランドビジネスを成功させる考え方

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2015.06.20

suzie.20150619

きょうご紹介したいのは、お茶の開発・製造販売を行なっているロイヤルブルーティージャパン株式会社・代表取締役社長による『わが社のお茶が1本30万円でも売れる理由――ロイヤルブルーティー 成功の秘密』(吉本桂子著、祥伝社)。

しかしお茶の会社といっても、同社はちょっと違います。なにしろ、2014年2月に発売開始した『MASA Super premium』というお茶は、本体価格が30万円もするというのですから。

それでも、天皇皇后両陛下ご臨席の植樹祭、APEC(アジア太平洋経済協力)横浜、アウン・サン・スー・チー氏来日時の晩餐会などの振る舞い茶に採用され、多くの顧客から支持されているのだとか。

ならばそこには、ビジネスに関する重要ななにかが隠されていそうです。第4章「ロイヤルブルーティー式『真善美』ビジネス」にヒントを探してみましょう。

■心得1:「採算度外視」もときには必要

高級ブランドが利益を度外視して第一級品のオートクチュール(一点ものの高級品)をつくるのは、ブランドビジネスの商品戦略の基本。

つまり利益が出ないオートクチュールをあえてつくるのは、それが結果的にブランドの価値を高めるから。

ロイヤルブルーティーが1本30万円の高額フラッグシップボトルである『MASA Super premium』をつくったのも、高級ブランドとして認知されるため。

飛ぶように売れる商品ではないとわかっていたものの、ブランドイメージを決定づけてくれるからこそ、採算度外視でつくる意味があったというわけです。

■心得2:正しい商品を正しく売る

先日ご紹介した『カリスマ添乗員が教える 人を虜(とりこ)にする極意』の著者と同じく、本書の著者も、目指すのは「三方よし」だと主張しています。

近江商人に根づく、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」という考え方。

生産者に正しくお金が行きわたり、製造者も利益を得られる。そして消費者も適正価格で買えて、お茶業界も復活する。

それこそが企業理念であり、「まさに真善美(認識上の真、倫理上の善、審美上の美。人間の理想としての普遍妥当な価値の意)の世界」だとしています。

■心得3:社長の仕事は「人・もの・金を取捨選択」

著者によれば、理想的な社長は、人・もの・金を取捨選択するタイプ。成功している企業経営者にも、このタイプが多いといいます。

つまり、集めた人・もの・金から有用なもの、必要なものを取捨選択し、会社の品質管理をするのが社長の仕事だということ。

■心得4:期待を裏切らない

ロイヤルブルーティーのサイトはシンプルなのですが、それもブランド戦略のひとつなのだと著者。

どんなにサイトがかっこよくても、中身が伴っていないとお客様を裏切ることになる。それを避けるため、等身大のサイトしかつくらないようにしているということです。

ブランドビジネスは、顧客の期待に応えなければならないからこそ、そこは譲れないといいます。

重要なのは、これらの考え方が決して特別ではないということ。つまり業種に関わらない基本であり、だからこそさまざまなビジネスに応用できるというわけです。

(文/印南敦史)

 

【参考】

※吉本桂子(2015)『わが社のお茶が1本30万円でも売れる理由――ロイヤルブルーティー 成功の秘密』祥伝社

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