なぜ「デイリーポータルZ」は面白い?親近感の正体は3つの近さ

  • LINEで送る
2015.06.21

birisara

ビリギャルの次は、“ビリサラ”の時代か!?

12年もの長きにわたり、おもしろ情報を独自の視点で発信し続ける人気ウェブサイト『デイリーポータルZ』の林雄司編集長が、『会社でビリのサラリーマンが1年でエリートになれるかもしれない話』を出版しました。

この本は帯もサイトと同じくゆるい感じで、「本書はビジネス書としても少しは役に立ちますが、どちらかというと脱力系のお笑い本です。」とあります。

というわけで、気構えず読んでみたところ、笑いの中にもビジネスシーンで役立つメソッドが随所にちりばめられていました! きょうはその中から、“3つの近さ”というメソッドをピックアップしたいと思います。

■おもしろさは“3つの近さ”に関係している!

林編集長は、「おもしろさは“近さ”なんじゃないかと思っている。」と言います。

おもしろい記事を書くには、読み手に“親近感”を持ってもらうことが大切で、この親近感を持ってもらうには、距離的・社会的・時間的といった3つの近さがポイントになるそうです。

そう聞くと、ライターがおもしろい記事を書こうとした時だけでなく、ビジネスマンにも役立つメソッドなのではないかと思いませんか? 相手に親近感を抱かせれば、仕事はもっとやりやすくなるはずですから。

それでは早速、3つの近さのポイントについて詳しく見ていきましょう。

■“3つの近さ”がおもしろメディアを作る理由

(1)距離的な近さ

「九州や北海道などでローカルな記事を書いたときに多いのが“それ近所です!”という反応なのだ。」

ビジネスシーンでも、出身地や居住地が話題になることがよくありますよね。

同じ県の出身、あるいは居住地が近所だとわかると地元ネタで盛り上がりませんか? そして、なぜだかうれしくなって、相手に親近感を覚えてしまいますよね。

相手に親近感を抱かせたいなら、この心理を利用して、距離的な近さをアピールしたり、実際に距離を縮めたりすると良さそうですね。

(2)社会的な近さ

「書き手の名前を覚えてもらうとそれだけで贔屓目に見てもらえる。」

ライターだけでなく、営業マンにも同じことが言えそうです。「商品よりも、まずは自分を売り込め!」なんてよく言われますよね。

「この人が書く記事ならきっと面白い」というのと、「この営業マンが売る商品なら話を聞いてみようかな」というのは同じことではないでしょうか。

(3)時間的な近さ

「いまこの時間に起きていることはそれだけで興味を引く。」

私たちは、リアルタイムというものに興味をそそられるんですね。逆に言えば、時間が経てば経つほど、興味は薄れていくということでもあります。

興味を持ってもらいたいなら、できるだけ新鮮な情報を提供することが重要だという見方もできます。

こうしてメソッドを深掘りしていくと、いかにも本格的なビジネス書のように思われるかもしれません。

ですが、冒頭でご紹介した通り、本書はハッキリ言って“どちらかというと脱力系のお笑い本”です。読むと背筋がピンと伸びるかというとそうではなく、逆に丸くなる感じ。

でも、ビジネスシーンで役立つメソッドが見え隠れしています。「笑いの中に真実あり」というのが、しっくりくる1冊なのです。

(文/オノハルコ)

 

【参考】

林雄司(2015)『会社でビリのサラリーマンが1年でエリートになれるかもしれない話』扶桑社

関連記事