会社は働いてお金をもらうところ。なのに、なぜか起こってしまうのが経費の自己負担……。仕方がないと諦めても、後味の悪さが残るものです。
そんな経費の自己負担について、ビジネスパーソンのみなさんはどう感じているのでしょうか?
■4割は「自腹できる」と社畜な回答!
まず、30代男女300人に「会社の経費は自己負担できますか?」と聞いてみたところ、なんと41.7%が「できる」と回答。ちなみに、男女比率はきれいに半々でした。
それにしても、半数近い人たちが会社のために自腹を切れるとは驚き。
でも、よ~くコメントを見てみると、自腹を切れるという人も、気前よくガバガバ財布を開けているわけではないことがわかります。
■月に自腹できるのは10,000円まで
次に、自腹を切れると答えた人に、月に何万円までなら負担できるかを質問。すると、以下の結果になりました。
[1位]:10,000円
[2位]:1,000円
[3位]:5,000円
なんかわかります、現実的です。たしかに1,000円から10,000円までなら、出そうと思えば出せない額ではないですよね。
ちなみに最低額は1円。これはもう「自腹できない」といっているのと同じことではないでしょうか……。
そして最高額は、なんと驚きの50万円! よっ、太っ腹!
■不満だけど自腹を切っている実態
ただ、なんでもかんでも自腹を切るということではなく、ちょっとした傾向がありました。
携帯の使用料、ガソリン代、補助では足りない交通費、ボールペンなど、「仕事とプライベートでの使用の区別がつきにくいけれど必要なもの」が対象になってしまうということ。
交通費に関しては限度額のある会社もあり、涙を飲んでいる人も。また、タクシー代を自己負担している人も多いようです。
なかには「仕事の効率が上がるから、個人的に必要なものは高くても買う」という高尚な人もいましたが、真似できる人は決して多くないのでは?
どういう理由であれ身銭を切っているのですから、自腹を切ることで損していることは間違いありません。
なかには、自腹を切りすぎて「貯金ができなかった」という人もいましたが、それでは本末転倒。なんのために会社に行っているのかわからなくなります。
■経費の自腹をどうすれば減らせる?
本来なら会社の経費を自己負担する必要はないのですから、自腹を切っていた人は、今後はしない、もしくは減らしていくべきですよね。
少額でも積もり積もれば大きな額になってしまうのですから、足りないときや困るときは、コミュニケーションが取りやすい上司にはっきり伝える勇気も必要です。
仕方なく自腹を切ってしまった場合は、必ず、お店から正式な領収書をもらって、あくまで立て替えにして経理に請求しましょう。レシートだと経費と見なされないこともあるので注意。
なお、立て替え請求が遅いと、経理の人に目をつけられ、だんだん請求しづらくなってふたたび自腹に……というパターンに陥るので、締切厳守は必須です。
また、本当に必要な備品は、自分だけではなく他の人にも必要かも。仲間を誘って、会社に頼んでみてもいいでしょう。
社員に経費を負担させる会社って、かっこ悪いですよね。会社のためにも、細かい記録と明確な目的を提示して、「自腹を切るのが当たり前」な空気をつくらないようにしましょう。
(文/猫野うた)
【調査概要】
調査方法:インターネットリサーチ『リサーチプラス』
調査期間:2015年6月4日(木)
調査対象:全国30代の男女300名