経験を積み、なんでもこなせるようになる30代はまさに働き盛り。仕事がおもしろくなると同時に、上司や先輩からの信頼も厚くなり、やりがいを実感する人も多いのでは?
とはいえ、1日は24時間。デートはしたいし、遊びたいし……。プライベートな時間も充実させたいですよね。
そんな30代の男女300人に「ひとりで仕事を抱え込んだことはありますか?」と質問したところ、男女ともに半数の人が「ある」と回答してくれました。
そんなピンチをどうやって乗り越えたのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。
■仕事を抱えたら「根性でがんばる」が多数派!
ひとりで仕事を抱えたときの対処法に、男女差はほとんど見られないようです。
もっとも多かったのが、根性派タイプ。男女ともに35%の人たちが、「とにかく気合いで」「とにかく黙々と」がんばったと教えてくれました。
さらには、残業、休日出勤、徹夜もいとわず、とにかくやり終えたというツワモノが、男性で16%、女性では20%も。責任感の強さに、ただただ敬服するばかりです。
「同僚や周囲の人に手伝ってもらう」という選択ももちろんあります。女性は22%が助けを求めたのに対し、男性は10%未満。
「上司やリーダーに相談した」という解決策を選んだ人も、女性が10%に対し、男性はわずか5%。
男性は「ほかの人がやると遅いし、クオリティが低くなる」というコメントが象徴するように、任せきれない傾向が、女性よりも少しばかり強いといえそうです。
なかには、「個人営業の仕事なので、ひとりで解決する以外に方法はない」という人も。そして、仕事を抱え込んだ結果、「仕事を辞めた」という人もいました。
■誰かに仕事を任せられないのは性格が原因?
ひとりでがむしゃらに頑張る人がいる一方、仕事を抱え込んだ経験のない人も半数います。その差はなんなのでしょうか? 仕事を抱え込まない人たちは、どうしているのでしょうか。気になりませんか?
彼らは、「抱えずに吐き出す」「さっさと上司に相談する」「初めからみんなで分担する」「一人でできないと判断した場合、取り返しがつかなくなる前に上司に相談する」「無理と思ったら、引き受けないか、誰かにふる」というコメントを寄せてくれました。
どうやら仕事を抱え込まない人は、最初から「仕事は抱え込まない」と決めている人が多いようです。
■仕事をひとりで抱え込まないようにする方法
とはいえ、「他人に任せられない性格なので、どれだけかかってもひとりでやってしまう」という発言に代表されるように、抱え込む人は、そういう性分なんですよね。
誰かに頼むのが苦手な人に、「頼みなさい」と強要するのは酷というもの。そもそも大勢が集まって組織を形成しているのですから、頼み下手な人がいても不思議ではありません。
「基本、ひとりで抱え込むような体制になっていない」というコメントのように、会社の決まりやシステムとして決め事をつくっておくというのも、ひとりに仕事を集中させないためにはいい方法かもしれません。
けれど、そんな合理的な考え方をする上司ばかりとは限りませんよね。
「上司から依頼されたとき、“残業時間が増えてもいいのであればやりますけど”と伝えると、大概は他の人に依頼する」と、回避法を教えてくれた人もいました。
無理な仕事であればあるほど、しかも心身に支障をきたすような無茶な仕事であればなおさら、断る勇気も必要です。
もちろん適度なストレスはモチベーションになり、「できた!」という達成感は、自信を育む大切な要素です。けれど、心身が悲鳴を上げるようながんばりは禁物です。
自分がもし「無理をしてしまう、がんばさん」であることを自覚しているなら、「ここまで」という上限を決めておきましょう。そして、上手に息抜きをしてくださいね。
(文/山本裕美)
【調査概要】
調査方法:インターネットリサーチ『リサーチプラス』
調査期間:2015年6月3日(水)
調査対象:全国30代の男女300名