お疲れ気味の現代人に「開山1200年の高野山のお経」がいい?

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2015.07.02

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きょうご紹介したいのは、高野山開創1200年を記念して発行されたという『心を整える 高野山のお経CDブック』(高野山一乗院著、アスコム)。

平易でわかりやすい文章、そして大人気の寺院として知られる高野山一乗院の朝の勤行をそのまま収録したCDとによって、お経、そして高野山についての知識を無理なく身につけることができます。

とはいえ、そもそもお経ってどんなものなのでしょうか?

■お経を唱えることで心が安らぐ!

お経は、古くから日本人に親しまれ、心を整えるために唱えられてきたもの。

古くは戦国武将の真田幸村、近代であれば実業家の松下幸之助など多くの著名人も、心の安らぎを得るためにお経の力を借りていたのだといいます。

しかし、そうなると、今度は高野山のことが気になってきます。

■今年で開山1200年の高野山とは?

和歌山県伊都郡高野町に位置し、今年で開山1200年を迎えた高野山は、日本人が古くから憧れ、心の拠り所を求めて訪れてきた場所。

霊験あらたかな修行の地として知られており、悠久の神秘に出会える場所として人気のスポットです。

訪れる人は、歴史の流れを感じさせる重厚な建造物、そして山深い自然が調和した荘厳で美しい景色に圧倒されるといいます。

そして高野山では、いにしえの時代から変わることなく、独特な文化やしきたりが守られ、敬虔な生活が営まれています。

そして、ここでお経が重要な意味を持つわけです。

■毎朝必ず行われる「朝勤行」とは?

お経は、修行のため、そしてお祈りのために毎日読まれているもの。そしてその象徴的なものが、高野山の寺院で毎日欠かさず行われている「朝勤行」なのだそうです。

文字どおり、朝に行われるお経のこと。

しかし、そうなると気になるのは、勤行の内容です。そこで、そのことについてご説明しましょう。

高野山の朝勤行では、おもにお経を読んで、声明(しょうみょう)を唱えるのだといいます。

声明とは、メロディーがついたお経のこと。お経だけだと抵抗もありますが、メロディーがついているなら親しみやすいかもしれませんね。

厳しそうなイメージもありますが、朝勤行に参加すると、すがすがしい空気を感じ、お経の響きが心地よく感じられるのだとか。

そして心が穏やかに整って、気分がリフレッシュする……というのですが、そんなに都合のいいことがあるのでしょうか?

そう感じても無理はありませんが、つまりはそんな疑問を解消してくれるのが本書だということ。

難しいことを考える必要はない。でも、お経が持つ力を、現代人のために役立てられないだろうかという思いからつくられたというわけです。

■心を穏やかに整えてくれる深みが!

しかも本書についているCDの最大の魅力は、高野山一乗院の本堂で、実際に収録されたものであるということ。

レコーディングスタジオで録音されたものとは違い、歴史を背負った木造建築ならではの奥行きを実感できるのです。

実際に聴いてみるとよくわかるのですが、お経だけでなく半鐘(鐘)の音も含め、耳に心地よいその音場には心を穏やかに整えてくれる深みがあります。

お経と聞くだけで抵抗を感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。

ただし基本的には、聴いて、なにかを感じればいい。難しいことはなにも必要ない。そんなことを、本書と付属のCDは教えてくれると思います。

(文/印南敦史)

 

【参考】

高野山一乗院(2015)『心を整える 高野山のお経CDブック』アスコム

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