「次は絶対に当たる!」とギャンブルにハマってしまう真相が解明

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2015.07.03

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ギャンブルにハマって抜け出せない人、もしくは抜け出せずに困った経験のある人はいませんか?

「次は絶対当たるはず!」なんて一度でも思い込むと、つい何度もトライし続けてしまいがち……。

しかし今回ご紹介する『はたらく数学』(篠崎菜穂子著、日本実業出版社)には、ルーレットなどで「連続失敗しているから、次こそは絶対くる!」という考え方は間違いだと書かれています。

つまり、当たると錯覚してギャンブルの罠にハマってしまう人が少なくないということ。その原因を、ルーレットとサイコロを例に探っていきましょう。

サイコロの奇数・偶数の出る確率は一回ごとに1/2の確率

まず、ギャンブルを楽しむカップルがいたとしましょう。彼氏は、赤と黒のルーレットを前に「5連続で黒が出ているから、次は絶対赤が出る」と主張しています。

「そろそろやめようよ」という彼女を無視して賭け続ける彼氏は、確率に対する自分の考え方の誤りに気がついていません。

ちなみに、サイコロを振って出る偶数は「2、4、6」の3とおり。これを「事象A」とします。

そして、普通にサイコロを振ったときに出る可能性のあるすべての目は「1、2、3、4、5、6」の6とおりです。このときに偶数が出る確率を「P」とすると……。

P=事象Aが起こる場合の数/起こりうるすべての場合の数

P=偶数の3通り/サイコロの目6通り=3/6=1/2

つまり、偶数が出る確率は1/2ということになるわけです。

また、事象Aが起こらない事象を「事象Aの余事象(この場合はサイコロの奇数の目)」といい、この余事象が出る確率は1-Pでやはり1/2です。

2回目にサイコロを振るとき、1回目と同じように偶数が出るかといえば、確率はまったく変わりません。

このように、一回ずつ「事象A(偶数の目)」と「事象Aの余事象=事象B(奇数の目)」試行の確率が変わらないことを「互いに独立」しているといい、同じ状況下の結果がお互いの結果に影響しないとき、それを「独立試行」といいます。

「連続で●●が出たから次は××が出る」が大間違いな理由

さて、先ほどのルーレットの話に戻して考えてみましょう。

1回目、2回目、3回目、4回目、5回目……と赤が出たところで、次の6回目に黒が出る確率は上がるのでしょうか。

これは先ほどの「前までの結果が今回の結果に影響を及ぼすこと」のない、「独立試行」です。したがって、毎回1/2の確率になり、彼氏の「連続で●●が出たから次は××が出るはず」などということはあり得ないわけです。

しかし、賭けをする人はついつい、こういう思考をしてしまいがちなようです。

そして周りの制止も聞かずに「いや、おかしい。次こそは……」と、どんどん深みにハマっていくのかもしれません。

つまり賭けごとにハマってしまうギャンブラーは、確率について間違った考え方をしている可能性があります。

「次こそは!」に過度な期待をしてやめられないのが真相かも。何度試行しても確率は五分五分だということを冷静に認識し、賭けごとはほどほどにしたいものです。

他にも『はたらく数学』では、素朴な疑問を数字で詳しく解説しています。

効率よくパスタを茹でる方法など、生活に役立つ数学的な考え方も紹介されているので、数学が苦手な人でも楽しめる一冊です。

(文/齊藤カオリ)

 

【参考】

篠崎菜穂子(2015)『はたらく数学』日本実業出版社

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