2年後には読まれる時間が35%低下?世界中で進行中の新聞離れ

  • LINEで送る
2015.07.08

shutterstock_143568043

いま、日本では新聞の読者が減少し、新聞社は危機的な状況になっているといわれていますよね。理由は、「料金が高い」「そもそも新聞を読む習慣がない」などさまざま。

恐らくみなさんも、新聞に触れる機会の少なさを実感しているのではないでしょうか。

この新聞離れ、日本だけの現象ではありません。今回は新聞を読む時間についての最新事情を、イギリスの新聞『The Guardian』からご紹介したいと思います。

■世界中で新聞を読む時間が減っている!

まず、新聞を読む時間の平均は、2010年から2014年までで25%以上、世界的に減少しています。2014年には一日平均16.3分と、2010年の一日平均21.8分にくらべて25.6%下回る結果に。

イギリスのメディアサービス企業『ゼニス・オプティメディア』によるメディア消費についての最新調査によると、新聞を読む時間の世界平均は、2017年までに一日たったの14.1分になり、2010年に比べて35%低下するだろうと報告しています。

しかし、イギリスでは新聞愛好家が比較的残っているようで、同じ期間で19.2分から18.6分へと、たったの3%しか低下しなかったことが明らかになりました。

調査では、新聞を読む時間の平均が、2013年と2014年ではそれぞれ3.4%と3.3%増加しており、ゼニス・オプティメディアの予測通りにはならなかったようです。

■インターネットでのニュース消費は拡大中

一方、インターネットを使ってニュースを読む平均時間は、1日あたり18.2分で5.4%しか低下しない、という予測となりました。

ゼニス・オプティメディアの予測長であるジョナサン・バナー氏は、「デバイスの成長は、伝統的な紙媒体の消費から携帯やタブレット、デスクトップの消費への移行にあった」といいます。

イギリスでは、インターネットの使用が劇的に増加しており、インターネットの平均利用時間は2010年から2014年までの間に一日82分から2時間7分と、実に55%も増加。

2017年までには、一日2時間25分、2010年の143%にも到達するだろうと予測されています。

この調査はイギリスの2,000万のスマートフォンユーザーが携帯で、1,900万近くの人がタブレットを使ってニュースを見ることを推定しており、メディア監督機関の『オフコム』は、じつにイギリスの半分の家庭がタブレットを所有していると見積もっています。

■新聞だけでなく雑誌を読む時間も減っている

今回の調査は、新聞だけでなく、印刷された出版物の劇的な読者数減少も示しました。イギリスでは2010年から2017年で、雑誌読者が一日に雑誌を読む平均時間は58%減少し、たったの2分になるといいます。

世界的な時間の平均は29%、7.3分も落ちるとも予測されています。

今回の調査で「出版社が、日々の生活に伝えたい内容を拡散する方法を見つけると、消費者は積極的にその内容を取り入れていく。このことは出版社の読者数獲得と契約の増加にもつながる」ということが示されたようです。

以上のデータから、世界的に、新聞読者が減少していることがよくわかりますね。新聞だけでなく、雑誌などの読者も減少傾向にあるということも日本と同様です。

これからの出版業界は大丈夫なのかと、一抹の不安を覚えます。同時に、今後のメディアが私たちにどのような情報を、どうやって与えてくれるようになっていくのか、その変化にも注目ですね。

(文/和洲太郎)

 

【参考】

Time spent reading newspapers worldwide falls over 25% in four years-the guardian

関連記事