生きるのが辛い10年も乗り越えられる「聖なるあきらめ」とは?

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2015.07.13

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“あきらめる”ということばに、後ろ向きなイメージを持っている人は少なくないのでは?

ところが、実はこのことばには、もともと2つの意味があるというのです。

ひとつはご想像どおりの、「投げ出す」「執着しない」という意味。そしてもうひとつが、「明らめる」。

見慣れない書き方ですが、この「明らめる」は、アラサー世代の女性がこれから上手に歳を重ね、幸せに生きていくためのキーワードになるかもしれないのです。

そのための方法が書かれているのが、今回ご紹介する『「聖なる明らめ」が人を成熟させる』(鈴木秀子著、アスコム)です。

変えられないことには執着をしないことが大事!

明らめるは、仏教の世界のことばで、「ものごとを明らかにする」「真理に達する」「つまびらかにする」ということ。「あきらめる」には、こんな素敵な意味があるんですね。

そして著者は、このあきらめをすることで幸せに近づく行為を、親しみを込めて“聖なるあきらめ”と呼んでいます。

なぜならこれは、ポジティブで建設的で心が穏やかになるという、とてもよい意味でのあきらめだから。聖なるあきらめの第一歩は、まず現状を把握するために明らめること。

すると、“自分の力で変えられること”と“自分の力で変えられないこと”の2つが明らかになります。そして、変えられることはぜひ変えて、変えられないことは執着せず諦めるということです。

そこで、「代わりになにかできないか」を探してみるようになるわけです。

■辛い10年も“聖なるあきらめ”で乗り越えられる

具体的な例を出してみましょう。まず、女性にとっていちばん生きるのがつらい時期を知っていますか?

あまり知られていませんが、それは更年期障害になる前の38歳からの10年間です。

その人の価値観などが大きく変わる時期であり、この10年間を超えると、嘘のように悩みから解放されるというのです。

そこで、“真っ黒なトンネルのような10年間”を上手に乗り越えるために、聖なるあきらめを使うのがよいということ。

歳を重ねるにつれてシワは増えるし、体型も崩れるものですが、それを嘆いたり、「若いころに戻りたい」と願って薬やエステに頼っても限界があります。

それより、「年齢を重ねたからこそできること」を満喫するほうが賢いという考え方。つまり、自分のエネルギーをなにに使うかということです。

年齢を重ねると、若さとは引き換えにエネルギーを分配する能力が上がってくるので、自分の努力が活かされないことにはエネルギーを使わないほうがいいのです。

著者はいっています。

「聖なるあきらめができるようになると、不幸、不安、悩みなどを抱えても、よい行動やよい選択ができるようになります」と。

そして、「聖なるあきらめとは自分も周りも幸せにする行為なのです」とも。

ついついがんばりすぎて、なんだか生きづらいと思っている方は、ぜひ本書を読んで、聖なるあきらめを身につけてみてはいかがでしょう?

(文/猫野うた)

 

【参考】

鈴木秀子(2015)『「聖なるあきらめ」が人を成熟させる』アスコム

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