犯罪者の再犯率を44%も低下させる「驚異の表情トレーニング」

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2015.07.21

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日本でも、若者の犯罪や凶悪事件が増えています。しかも過ちから学びを得、更生するのが理想ですが、残念ながら再犯率は高いのが現状です。

また、犯罪を繰り返してしまう若者は、心の問題を抱えていることも。

こうした現状を改善するためには、他人の感情を理解できるようになる訓練「表情効果トレーニング」が効果的だという研究結果が発表されました。

今回は『Daily Mail Online』を参考に、若者の再犯率と、それを改善する方法についてまとめました。

■凶悪犯罪を44%も低下させる驚きの講座

イギリスのウェールズにあるカーディフ大学の心理学者によって、50人の若い犯罪者を対象とした感情認識能力と犯罪行為の関係が調査されました。

その結果、他の人の感情を認識できるようにする講座をたった2時間受講させるだけで、再犯率を大きく下げるきっかけがつくれるという、驚くべき事実が明らかになったのです。

政府統計によれば、若い犯罪者の3分の1以上が再犯に走るそう。しかしこの実験の後には、凶悪犯罪の割合を44%も下げることができたのだそうです。

■様々な表情をトレースするトレーニング!

高い効果が得られたこのトレーニングは、とてもシンプルな内容です。まず、被験者である犯罪者たちに、満足、悲しみ、怒り、恐怖など、さまざまな表情の画像を見せます。そしてその後、どのような行動によってそうした表情になったのかを説明させます。

続いて、その表情を鏡の前で真似させるのです。こうすることで、他人の感情を認知レベルで理解できるようにしていくわけです。

■心を理解できないティーンエイジャーの闇

なぜこうしたトレーニングで、高い効果が得られたのでしょう?

実は反社会的行動を示すティーンエイジャーの犯罪者たちには、感情、特に他人の恐れと悲しみを理解できないという特徴があるのです。

このことについて研究しているヴァン・グーゼン教授によると、こうした認知行動療法によるアプローチは費用対効果がよいだけではなく、比較的早い改善が見込めるそうです。

「子どもたちと若者の劣った感情認知能力は、反社会的行動を引き起こすことがあり得ます。感情を持たせ、悲しみや恐れなどの負の感情も認知させるだけで、犯罪の凶悪率は改善されるのです」

若者の再犯が増加すればするほど、社会はどんどん不安定になっていきます。厳罰化するのではなく更生プログラムを充実させることの重要性は、これからますます高まっていきそうです。

(文/和州太郎)

 

【参考】

Teaching young criminals to recognise other people’s emotions can cut serious crime, study claims-Daily Mail Online

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