実は有名な揖保乃糸もそのひとつ!日本三大そうめん「麺」の違い

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2015.07.23

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暑い毎日。そうめんがおいしい季節ですね。普段何気なく食べていると思いますが、日本の麺食文化のルーツはそうめんだといわれています。

今日は料理家のまつながなおが、 “日本三大そうめん”をご紹介したいと思います。

■1:奈良県の三輪そうめん

そうめんの歴史を辿ると、この三輪そうめんに至ります。

いまから約1200年前、日本最古の神社である三輪山の大神神社で飢饉や疫病に苦しむ人々の救済を祈願したことがきっかけ。その結果、神様の啓示に従って、小麦を蒔いて粉にし、湧き水でこねて糸状にしたものが起源なのだとか。

肥沃な土地ときれいな水が生み出した名品。お伊勢参りの途中の人々が食べたことなどによって、全国へと広まっていったそうです。

なんと江戸時代の『日本山海名物図鑑』にも、「三輪そうめんは日本一」と書かれているそうですよ。

三輪そうめんの組合では、農林水産省の手延べそうめんの品質基準よりもさらに厳密な独自な基準を定めているそうです。また、完成したそうめんは木箱で貯蔵し、熟成させてから出荷します。毎年5月には、天皇家にも献上されているそうです。

三輪そうめんの特徴としては、細さ、そして熟成させているからこそのコシと風味があげられます。梅雨を二回三回と越して、熟成を重ねたものを売っているお店もあるんですよ。

■2:兵庫県の播磨そうめん

兵庫県の播磨そうめんは、あの『揖保乃糸』で有名。

600年ほど前の寺院日記にそうめんについての記述が出てきており、そのころから播磨の地でそうめんが食べられていたことがわかります。

そうめんづくりが本格的になってきたのは、江戸時代に入ってから。

しかし生産量が伸びてくると粗悪品をつくる人も出てきたので、産地としての信頼を守るために製造者仲間で取り決めをつくったのだそうです。

そのころに名声を守る努力をした人々がいたからこそ、現在の私たちがおいしい播磨のそうめんを食べることができるんですね。

播磨でつくられるそうめんも、もちろん手延べ。特徴は、つるっと、もちもちした食感です。

全国の手延べそうめんの生産第一位は兵庫県。播磨そうめんは日本で一番食べられているそうめんなんですよ。

■3:香川県小豆島のそうめん

お伊勢参りの帰りに、奈良県の三輪でそうめんの技術を習って帰り、島に広めたのが始まりといわれる小豆島のそうめん。

小麦栽培に適した気候と瀬戸内海の天然塩、そしてそうめんを延ばすときに使うごま油もよくとれることから、小豆島で手延べそうめんが盛んにつくられるようになりました。

雨量が少なくて日照時間が長いので、気候的にも天日干しに最適。また海上交通の要衝であったことも、理由のひとつです。

小豆島のそうめんのいちばんの特徴は100%純正の天然ごま油を使って手延べしていること。そのため風味がとてもよいのです。また、他の油と違って酸化しづらいので、いつまでも風味が変わらないという側面もあります。

香川県といえば讃岐うどんですが、なんとこの讃岐うどんの起源も小豆島のそうめんなんだとか……!

そうめんは、さっと茹でるだけで終わってしまいがち。しかし、ちょっぴり歴史やルーツに思いを馳せながら、三大そうめん食べくらべを家族で楽しむのもいいかもしれませんね。

(文/料理家・まつながなお)

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