今やスマホは記憶の一部!51%が友人の電話番号さえ知らない?

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2015.07.31

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みなさんは、自分の兄弟の電話番号がすぐにわかりますか? 職場の番号は? 恋人の番号は?

おそらく、なかなか思い出せないのではないかと思います。スマートフォンの爆発的な普及により、なにかを「記憶する」ということがどんどん少なくなっているからです。

『Fortune』で紹介されている研究によると、いまや記憶をインターネットやスマートフォンに頼る人は圧倒的多数派なのだそう。

私たちはいったい、どれくらい記憶をスマートフォンに頼っているのでしょうか?

■44%が「スマートフォンは記憶の一部」派!

この研究では、16歳から55歳のアメリカ人1,000人を対象に調査を行いました。男女比はちょうど半々です。このうちの44%が「スマートフォンは記憶の一部」だと答えています。

いつでもすぐに思い出せる記憶も、ないわけではありません。調査を受けたうちの70%が、特定の電話番号なら思い出せると回答しました。

しかし、自分の子どもの番号を正しくいえたのはたったの34%。自分の職場の番号になるとその数は少し増えますが、それでも半分に満たない45.4%でした。自分の兄弟の番号も、なにも見ずにいうことができたのは44%に留まります。

また、半数以上にあたる51.4%が友人の電話番号を知らず、近所の人の電話番号を知らない人は70%にものぼりました。

■51%がスマートフォンを失くすと悲しくなる

調査を行ったカスペルスキー研究所ではこれを「デジタル記憶喪失」と呼んでおり、年齢・性別に関係なく起きている現象だといいます。

そして、スマートフォンが「データを保管する唯一の場所」と答えたのは16歳から24歳が最多。彼らはスマートフォンを失くすと「パニックになる」と回答しています。

「記憶する」という行為をスマートフォンに頼るのは、悪いことではありません。電話番号などの些細な情報を記憶する必要がなくなるのは、脳にとってはいいことでしょう。記憶の負担が減って、もっといろいろなことに頭を使うことができるようになるからです。

しかし、デメリットもあります。女性の51%と25歳から34歳のほとんどは「スマートフォンを失くすと悲しくなる」と回答しています。それは、「スマートフォンを失くすと、もう二度と取り戻せない情報」がたくさんあるからなのだそうです。

たしかにスマートフォンの電話帳のデータが消えると、もう二度と連絡が取れなくなる人は、誰にでも何人かいますよね。データをスマートフォンのなかにだけ記録しておくことにはリスクもありそうです。

長期的に見て、「記憶しない」ことが脳にどんな影響を与えるのかも、まだわかっていない、ということです。

■90%がインターネットは脳の延長だと認識

また、90%がインターネットを「脳の記憶装置の延長だと捉えている」と回答しています。たとえば「サウスダコタ州の州都はどこ?」といった疑問がわいたとき、半分以上が「思い出そうとする前にインターネットで調べる」と回答しました。さらに28.9%が、「用事が済んだらすぐにその情報を忘れる」と答えています。

なにかを調べることが容易になったいまは、「忘れてもまた調べればいい」という考えの人が多いようです。

ゲームのキャラクターやモンスターの名前を全部いえる子がクラスのヒーローだったのは昔の話。いまは「おぼえる」ことの価値が下がっているだけに、「私たちが学校でおぼえたことは一体なんだったのか」と疑問に思うこともあるでしょう。

しかし、おぼえていたほうが便利なことはまだまだありますし、いつ、なにが起こるかわかりません。大切なデータはバックアップしておくようにしましょう。

(文/和洲太郎)

 

【参考】

Is your smartphone wrecking your memory?―Fortune

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